私立大の8割が定員割れ 広島県内14校、2024年春入学者
広島県内に本部を置く私立大14校のうち、2024年春の入学者が定員割れとなった大学が8割の12校に上ることが、中国新聞社の集計で分かった。2020年度より5校増えた。新型コロナウイルス禍で弱まった県外志向の回復や、少子化に伴う関西の私立大などとの競争激化が響いたとみられる。18歳人口の減少で大学進学者数の先細りは避けられず、地方の私立大を取り巻く環境は厳しさを増している。 【グラフ】18歳人口(全国)と広島県内の私立大の定員充足率の推移 24年春の入学者は14校で計7713人で、総定員8913人に占める割合を示す定員充足率は86・5%にとどまった。20年度の100・3%から大きく低下した。 大学の規模別にみると、入学定員千人以上の大学では定員充足率の平均が95・1%あったが、500人以上千人未満では82・5%、500人未満では71・4%。小規模の大学ほど、充足率が低くなる傾向にあった。 大手予備校河合塾によると、23年5月に新型コロナが「5類」に移行したこともあり、中四国地方の受験生が地元私立大を志望する割合が低下。広島県からも、関西圏の私立大に学生が流れているという。
中国新聞社