神木隆之介、日曜劇場主演としての決意 「皆さんの期待以上にいい作品を作れるように」
実際にそこに生きた人間として
ーー神木さんも実際に端島に行ったそうですね。 神木:初めて行ったのですが、鳥肌が立ちました。今は入れるところも限定されてはいるのですが、緑は多いのに、建物だけは残っていたり、本当に異空間を訪れたような感覚で。今は誰も住んでいないですが、確かにここにかつて人がいて、活気があったことはわかるんです。もちろん、過去に何があったかを知った上で訪れているので、思い込んでしまっている部分もあるとは思うのですが、まだ“生きている”感覚がありました。 ーークランクインから約1カ月が経ちました。共演者の皆さんとの印象的なエピソードも教えてください。 神木:撮影は楽しいです。杉咲花さん、池田エライザさん、(清水)尋也、土屋太鳳さんと同世代も多くて、休憩時間もいつも楽しく笑いながら過ごしています。各キャラクターの人生をどう背負って、どう表現していくのか、みんなで話しながら時間を過ごせています。そのほか、過去に共演した方々も多いので、現場は和気あいあいと楽しみながら遊び心も大事に順調に撮影は進んでいます。 ーー現代パートでは宮本信子さんとの共演がありますね。 神木:朝ドラ『どんど晴れ』で共演とはなっているのですが、ご一緒できたシーンはほぼなかったんです。ちゃんと一緒にお芝居するのは今回が初めてなので、緊張もしますがとても楽しみです。現代パートでは、玲央が宮本さん演じるいづみさんと行動を共にして、少しずつ変化していきます。視聴者の皆さんからいいコンビだと言っていただけるような2人の関係にしていきたいなと思っています。 ーー神木さんもたくさんの出演作を重ねてこられました。『海に眠るダイヤモンド』では、これまでの経験がどのような形で生かされていると感じますか? 神木:本作はあくまでドラマではあるのですが、ドキュメンタリー的な要素もあるんです。塚原監督からは、セリフが(ほかのキャストと)かぶってもいいと言われるんですよ。もちろん、音声的にはかぶってはいけないところはあると思うのですが、関係性で会話のテンポは変わるし、何かをしながら喋るときもあるし、そこを気にし過ぎないでほしいと。ドラマのキャラクターではあるのですが、実際にそこに生きた人間として、その生々しさ、心の動きを表現できたらいいなと思っています。その点は、今まで挑戦しようと思ってもできていなかったことなので、今回は座長としても、皆さんを引っ張っていけるように頑張っていきます。
石井達也