【エアリービーズ】若きデンソー福島県民と頂点へ バレー「SVリーグ」女子12日開幕 辻監督「手応えある」
福島の声援を力に、初代女王へ―。今季から福島県郡山市を本拠地とするバレーボールの福島デンソーエアリービーズは、12日に開幕する新たな国内最高峰リーグ「大同生命SVリーグ」女子に挑む。平均年齢25・0歳。関係者によると、他チームと比べてもメンバーは若いという。新チームは猛練習で一人一人の力を底上げを図った。指揮官に復帰して3季目の辻健志監督は「今までのシーズンで一番手応えがある」と自信をのぞかせる。 デンソーは主将の川畑遥奈(23)を中心とした粘り強い守備で流れを引き寄せる。安定したスパイクレシーブからラリーに持ち込み、1点を積み重ねるのが持ち味。パリ五輪ブラジル代表のモンチベレル・ロザマリア(30)や横山真奈(23)らが得点源だ。今季加わったコロンビア出身のコネオ・カルドナ・アマンダ・ダニエラ(27)の攻守にわたる活躍も注目される。 パリ五輪日本代表の福留慧美(26)が海外挑戦し、主将を務めた中元南(27)が引退するなど主軸がチームを去った。6月上旬から新体制が始動したが、同月下旬の「V・サマーリーグ」では12チーム中9位。川畑は「個々の実力不足を痛感し、チーム内に危機感が漂った」と振り返る。
走り込みや筋力トレーニングなど例年以上に質、量を充実させたメニューで能力を磨いた。体力的、精神的につらい内容にも弱音を吐くメンバーはいなかった。夏に福島市で実施した合宿などで互いの強みを理解し、チームの成熟度を高めた。 12、13の両日、対戦する山形とは7月31、8月1日に4セットマッチの公開練習試合を繰り広げ、初日は2勝2敗、最終日は3勝1敗と勝ち越した。選手は地元のエールにも期待している。今季はレギュラーシーズン44試合中20試合を県内6市で戦う。川畑は「力を最大限に発揮し、全員で1点を取りにいく。県民の皆さんと一緒に戦いたい」と闘志を燃やしている。 郡山市バレーボール協会の橋本正勝さん(48)は市内の三穂田スポ少で子どもたちに指導している。「プロの素晴らしいパフォーマンスを生で観戦できることは子どもたちへの刺激になる」と期待した。 ■福島市で2連戦 山形との2連戦は、12日午後3時5分、13日午後1時5分から、いずれも福島市の福島トヨタクラウンアリーナ(市国体記念体育館)で行う。両日とも福島民報社の協賛。チケットは、販売サイト「Vチケット」を検索するか、QRコードから申し込める。コートサイドぶんぶんシートの12日分は完売した。