ベン・スティラー、『ズーランダー』続編の失敗は予想外であり長い間影響を受けていたと明かす
ベン・スティラー、『ズーランダー』続編の失敗は予想外であり長い間影響を受けていたと明かす
ベン・スティラーが、2001年の大ヒット作『ズーランダー』から15年後に製作された続編『ズーランダー NO.2』が商業的にも批評的にも失敗したのは、予想外のことだったと明かした。 Peopleが報じたように、『ズーランダー NO.2』で脚本、製作、監督、主演を務めたスティラーはデヴィッド・ドゥカヴニーのポッドキャスト『Fail Better』に出演した際(現地時間2024年5月7日公開)、同作の失敗について語った。スティラーは1作目が好評だったことから失敗は予想しておらず、続編への反応に驚いたという。 「みんなが望んでると思ってたんだ」とスティラーは言う。「でも“すごい大失敗をやってしまったんだな”って思ったよ。みんなこの映画を気に入らなかった。レビューでもこき下ろされたよ」 「“そんなに酷い映画だった?”ってかなり動揺したよ」とスティラーは明かし、これをきっかけに自信を喪失したと認めた。「いちばん恐ろしかったのは、何がおもしろいと思うのか、自分自身に問いかけることをしなくなっていたこと。『ズーランダー NO.2』は確かに予想外だったし、間違いなく長い間影響を及ぼしてたよ」 『ズーランダー NO.2』は5000万ドルの製作費に対して全世界興行収入が5670万ドルと、2016年でも特に大きく失敗した作品となった。レビューでの低評価もあいまって、続編の企画も潰れたようだ。だがスティラーは、これによってほかのプロジェクトを追求することができたため、今ではこの失敗に感謝しているとした。 『ズーランダー NO.2』は確かに予想外だったし、間違いなく長い間影響を及ぼしてた 「これをきっかけに余裕ができたから、よかったと思ってる。もしあれがヒットして、すぐに3作目を作ってくれって言われたり、ほかの映画のオファーがきたりしてたら、おそらく飛びついてただろうから」とスティラーは続ける。「でも余裕ができたことで、自分自身を見つめて、それを受け止められたし、ずっと考えてたプロジェクト、コメディじゃないものもあったんだけど、それを実際に進めていく時間を持つことができた」 「誰かに“じゃあ、ほかのコメディをやるか、これをやったら?”って言われてたら、何かできたかもしれない。でも、やりたくなかった。クリエイティブ的にはどうありたいか、何をしたいかという点では、自分は常に監督することが好きなんだと気づいたんだ。ずっと映画を作ることが好きだった。子供の頃から映画を監督することを考えてて、それは必ずしもコメディじゃなかった。だから、そこから9~10カ月くらいかけて、リミテッドシリーズの企画を進めることができた」 キメ顔の「ブルー・スティール」を完璧に作る必要がなくなったスティラーは、Apple TV+のSFスリラードラマ『セヴェランス』の共同監督に力を入れている。早くもシーズン2への更新が決定したものの、制作は今年1月に再開されたばかりだ。 とはいえ、スティラーはコメディや続編から完全に離れたわけではない。2005年に日本公開された『ドッジボール』の続編企画が進行中のようで、ヴィンス・ヴォーンが再び主演を務め、製作にも参加する可能性があるという。IMDbのプロフィールによると、スティラーも製作として参加するようだ。
Adele Ankers-Range