サン・ジョルディの日に、バラと本を贈り合う習慣の起源とは
親しい人同士が赤いバラと本を贈りあう4月23日の「サン・ジョルディの日」。スペイン東部カタルーニャから日本などへ広がっているこの習慣がどのように始まったのか。 4月23日、カタルーニャ各地でも「サン・ジョルディの日」にちなんだ催しが行われた。 サン・ジョルディはカタルーニャの守護聖人。伝説によれば、その昔、カタルーニャで王女や民衆を苦しめていたドラゴンを騎士サン・ジョルディが打ちのめした。 するとそのとき使った剣からバラが生えてきて赤い花を咲かせたという。 こうした起源について、東京都千代田区のインスティトゥト・セルバンテス東京内の図書館で行われたサン・ジョルディの日のイベントで、日本カタルーニャ友好親善協会の谷喜久郎会長が説明した。 カタルーニャでは、いつしか、男性から女性へは赤いバラを贈り、女性から男性へは本を贈ることが多くなったという。
この日、カタルーニャ内陸部の都市ジローナで、猫の保護団体が、猫の保護活動資金集めのチャリティーイベントを催し、本や赤いバラ、そして猫関係の袋物、小物類などを販売した。 日本のマンガやアニメのファンでしばしば訪日旅行を楽しんでいるクリスティーナ・ステラさんは、赤いバラやネコの小物を作って提供した。 ネコの姿には、どことなくジブリ映画の影響が感じられる。販売品の中には本と赤いバラのセットもあった。また、かつては「悪役」だったドラゴンの小物も、アニメ風のかわいらしい姿のものが販売されていた。