佐世保市の宇久高、離島留学制度を導入 2026年度から…探究型学習を充実 長崎県教委
長崎県教委は21日、離島留学制度を拡充し、2026年度から佐世保市宇久町の県立宇久高にも導入すると発表した。現在の普通科に、持続可能な開発目標(SDGs)の視点を取り入れて探究型学習を手厚くした独自カリキュラムを導入する。島の自然や資源を「学びのキャンパス」と位置付け、科学的な思考力が身に付く人材を育てたい考え。 宇久高への制度導入は同日、佐世保市役所であった県と同市の政策ミーティングでも協議され、方向性を確認した。大石賢吾知事は協議後「これまでにない新たな学びの場を展開したい」と話した。拡充されれば留学制度導入は県内で6校目となる。 県教委によると、宇久高の現在の生徒数は8人。入学者数は19年度以降、10人未満で推移し、今後も多くを見込めないことから島外からの確保を図る。普通科の名称を「普通科~Ukuサイエンスパーク~」と改める。募集人数は島内生徒とのバランスを考慮し、定員の枠内で島外から5人程度を募る。軌道に乗れば島外生徒を増やすことも検討する。 企業、大学、同市、地域と連携し、留学生やホームステイ先となる「しま親」への経済的な支援、カリキュラムの充実を図る。少人数による個別指導の中で、生徒が自然科学やデジタルトランスフォーメーション(DX)などの探究活動に打ち込める環境をつくる。 県教委は「社会的課題の解決に向けて主体的、科学的に実践する生徒、大学進学などを目指す人材を育成したい」としている。