巨人・大勢 3年目のシーズンへ 巻き返しを図る上で「大事なポイント」とは
巨人の守護神・大勢が12月7日に契約更改交渉を行い、100万円減の5600万円(年俸は推定)でサインした。 【動画】9月21日の阪神戦、大勢は9回に佐藤輝に2ランを許すなど、2被弾3失点でマウンドをおりた 今季は開幕前のWBCでも侍ジャパンの一員として存在感を示し、シーズンでも活躍が期待されたが、苦しいシーズンとなった。 右上肢のコンディション不良で6月下旬から長期離脱を強いられた。9月中旬に再び戦線復帰したが、本来の状態には戻らず、失点を重ねた。27登板で3勝0敗14セーブ、防御率4・50でプロ2年目を終了。自身にとっても悔しさが残るシーズンとなった。 またチームは大勢不在の中、スクランブル体制を強いられた。守護神を欠くことで、後ろの投手陣の運用が不安定となり、救援防御率3・83はリーグワースト。近年はなかなか「勝利の方程式」が構築できないことも、阪神の首位独走を許した要因にも指摘されている。 また8回には経験豊富な左腕・中川皓太も戻ってきたことから、V奪回を目指すチームにとって大勢の復調は欠かせないピースとなりそうだ。 そのために、まず求められるのは、「年間通してのパフォーマンス」だろう。大勢自身も復活を目指し、肉体強化を進めているとされるが、大学時代も故障があったことで食事やトレーニング含め、より強靭な身体作りが来季復活の鍵を握りそうだ。またスリークォーターから繰り出される150キロ超の直球とフォークのコンビネーションが持ち味であるが、「出力」がどこまで戻るかも重要だろう。 一方、今季同様に大勢の状態が上がってこなければ、チームに与える影響は大きいだけに、この点は来春のキャンプなどで阿部慎之助監督が考える「危機管理」構想も見えてきそうだ。 真価が問われる3年目シーズン。意地を見せられるか。V奪回のキーマンの一人であることは間違いない。 [文/構成:ココカラネクスト編集部]