【米国株ウォッチ】約3年で株価2倍、医療機器ボストン・サイエンティフィック株の今後
利益率の改善も進む
ボストン・サイエンティフィックは堅調な売上成長だけでなく、収益性の改善も進めている。営業利益率は2020年の6.9%から2023年の17%へと改善し、直近12カ月間の営業利益率は17.9%に達した。2020年から2023年までの間に、研究開発費と販売管理費の合計は34%増加したが、これは収益の伸び率である44%を下回っている。収益の拡大と利益率の改善により、調整後EPS(1株当たりの純利益)は同期間に0.97ドルから2.05ドルに増加へと増加した。過去3年間で約111%の成長だ。私たちの予想では、2024年度の期末決算において、EPSは前年比17%増の2.39ドルになると考えている。 ■結論 ボストン・サイエンティフィックは今後3年間、年平均2桁台前半の収益成長を実現する実力を持っているだろう。そうした背景から、投資家は同社のバリュエーションを引き上げている。 今BSXを選ぶべきだろうか? 私たちはそうは思わない。新製品の好調さや収益性の改善といったポジティブな要素はすでに織り込み済みであり、BSXへの投資を考えている投資家は株価の下落を待つ方が得策だろう。注目すべきは、アナリストの目標株価を平均すると88ドルであり、その数字と比べても現在の株価にはわずかな上昇余地しか残されていないことだ。
Trefis Team