鴨川の旅館がヘリでインバウンド誘客 27・28日は遊覧飛行も(千葉県)
鴨川市内で旅館を運営する魚眠庵マルキ本館(久根崎達郎代表取締役)は、インバウンド(訪日外国人客)の誘客に向け、チャーターヘリで東京などから鴨川に移動する「宿泊プラン」と、ヘリコプターで鴨川の自然を上空から楽しむ「遊覧プラン」をスタートさせた。 昨年に続き2年目で、28日まで同市太海の城西国際大学安房キャンパス跡地を発着地に、非日常を味わえるフライトが展開される。 インバウンドの地方誘客や観光消費の拡大を促進する観光庁の補助事業として実施。遊覧飛行や貸し切りヘリなど、ヘリコプター事業を展開する株式会社AirX(本社・東京)が運航する。 「遊覧プラン」は、27、28日に開催され、1日6組限定。同跡地を離陸後、鴨川松島や前原・横渚海岸、鴨川シーワールドなどの上空を7分間飛行するコースで、1フライト1万8000円(3人までの搭乗人員に関わらず同一料金)。 「宿泊プラン」は、東京か船橋のヘリポートからチャーターヘリで鴨川に移動(移動時間約30分)し、魚眠庵マルキ本館が運営する旅館「鴨川温泉璃庵」(同市天面)に宿泊する。往復のヘリコプター搭乗料、市内を周遊するタクシー代などを含め、1泊2日で約18万円~(2人分)。9組限定で、中国や台湾の客の予約が入っているという。 初日の22日は、台湾のインフルエンサー、テイ・シンイエンさん(32)ら2人がヘリで来鴨。台湾向けのフェイスブックやインスタグラムで、旅の様子を発信するという。 テイさんは「鴨川を上空から見ると、山も海もあって都会とは全然違う風景で楽しかった。台湾からの観光客には、ヘリコプターや高級ホテルが人気があると思う」と話していた。 久根崎代表取締役は「円安で訪日外国人が増えている中、鴨川も新しい客層を獲得するチャンス。ヘリで移動時間を短縮し、日本滞在期間の一部で鴨川まで足を伸ばしてもらえれば」と期待を寄せる。
両プランのチケットは、千葉銀行グループのちばぎん商店株式会社(本社・千葉市)が運営するクラウドファンディングサイト「C―VALUE」=QRコード=で販売している。