懲役15年求刑「赤信号を無視していない」危険運転致死に問われている被告 判決は12月13日〈仙台市〉
2023年4月、仙台市宮城野区内の交差点で赤信号を無視して交通死亡事故を起こしたとして危険運転致死の罪に問われている本宮龍希被告の裁判員裁判で、検察側は4日、被告に懲役15年を求刑した。 起訴状などによると、茨城県の無職、本宮龍希被告は2023年4月、仙台市宮城野区内の交差点で赤信号を無視して時速約100キロで普通乗用車を交差点に進入させて軽自動車と衝突し、運転手の男性を死亡させた罪などに問われている。 本宮被告は11月の初公判で「事故を起こしたことは間違いないが、赤信号を無視したわけではない」と起訴内容を一部否認していて、本宮被告に赤信号に従う意思があったかが裁判の争点となっている。 4日の裁判で検察側は、赤信号になってから車が交差点に進入するまで13秒あったことや前方の見通しがよかったこと、事故を起こす直前、車の追い越しなど進行状況に応じた運転ができていたことなどから、被告が赤信号と分かっていながら交差点に進入したと主張。 信号に従う気があれば相当前で赤信号を確認でき、事故直前まで見逃すのはあり得ないなどして、懲役15年を求刑した。 一方弁護側は、当時被告はパトカーが追いかけていないか後方を確認していたため、前方の確認がおろそかになった。 赤信号を故意に無視したとは言えず、危険運転致死は成立しないと主張した。 判決は12月13日に言い渡される予定。