「危険と隣り合わせも」 金ケ崎高生 外交官の仕事聴講【岩手】
外務省大臣官房報道課長の武田善憲さんを迎えた講演会は22日、金ケ崎町の県立金ケ崎高校(三森健校長、生徒107人)で開かれた。武田さんは主に国外で働く外交官の仕事などを紹介し、生徒が進路選択に役立てた。 同省が全国の高校を対象に講師を派遣する講座の一環。同校は「総合的な探究の時間」を活用し、1、2年生と希望する3年生約80人が聴講した。 武田さんは父親が釜石市出身で、両親が県南在住という縁で講師を務めた。「外交官という仕事」と題し、国際会議に出席する首相に随行し、通訳や決められた時間内に文章を作成することなど業務の一端を紹介した。 「外交官の仕事は裏方で、自分の名前が表に出ることはない」と強調。給料は国家公務員並みとしながらも「紛争地域では危険と隣り合わせになるため、高くなる場合がある。犠牲になった同僚もいて、悔しい思いをした」と仕事の過酷さに触れた。 生徒には「外務省職員になるには複数の外国語を習得できるだけの語学力を身に付けること」と助言し、「引っ越しが多い職業ではあるが、外国で働くことに興味を持ってほしい」と呼び掛けた。