「エバートンで名を馳せたMFが…」前中国代表監督・李鉄氏への“終身刑判決”に英紙も衝撃! 汚職や賄賂、八百長関与で厳罰も本人は控訴へ
「完全移籍費用の3分の2は中国スポンサー持ちだった」
中国サッカー界を震撼とさせた一大スキャンダルが新たな局面を迎えた。現地2月22日、中国の国内メディアが一斉に報じたのが、前中国代表監督で現役時代にプレミアリーグでも活躍した李鉄(リ・ティエ)氏に下された判決だ。 【画像】エバートンで活躍していた25歳当時の李鉄氏 現役引退後の2019年、李氏は中国代表監督に就任するため、中国サッカー協会の幹部たちに総額300万元(約6000万円)の賄賂を送った疑いで逮捕。クラブチームの監督時代からさまざまな汚職、贈賄、八百長に関与していた事実が発覚し、それらを先月、テレビのドキュメンタリー番組でみずから激白して大きな話題を集めた。 中国メディア『網易』や『捜狐体育』などによると、李氏は裁判所から一審で終身刑を言い渡されたという。2月に入って死亡説がにわかに浮上していたが、それは誤報であり、拘置所で収監されて判決を待っていた。しかし、事件に関わった中国協会の当時の会長と事務局長が懲役13~15年と自身より軽い刑罰となった点を不服とし、今後控訴に踏み切る模様だ。 李氏が現役時代に7年間を過ごした英国のメディアも衝撃を受けている。『Daily Mail』紙は「かつてエバートンで名を馳せたMFが、代表監督となるために30万ポンドの賄賂を渡したと告白して無期懲役の判決を受けた」と報じ、「2002―03シーズンにデイビッド・モイーズ(当時監督)の信頼を勝ち取ってグディソン・パーク(本拠地)のお気に入りとなる。エバートンは完全移籍で買い取ったが、その費用(120万ポンド)の3分の2は中国のスポンサー持ちだった」と回顧した。 さらに同紙は、「その後は骨折を皮切りに、度重なる怪我のために出場機会が激減し、シェフィールド・ユナイテッドでも活躍できなかった」と補足。「46歳のリ・ティエはテレビ番組で自戒の弁を述べ、『正しい道を歩むべきだったが、(贈賄や八百長が)習慣化してしまい、その依存から抜け出せなかった』と話した」と伝えている。 はたして李氏はどんなリアクションを起こすのか。新たな事実が暴露される可能性もあり、今後の裁判の行方が気になるところだ。 構成●サッカーダイジェストWeb編集部
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