規格目合わせに食品サンプル 写真より形状リアルに 現物準備の手間かからず
取材後記
食品サンプルには不思議な魅力がある。一見、本物の料理と何ら変わらず、食欲をそそられてしまうが、手に取ってみるとズシッと重く、人工物だということを実感する。そのギャップに引かれるのかもしれない。 そんな食品サンプルを農業分野で使っている事例があると聞き、取材を始めた。天果糖逸出荷販売協議会では、ブドウの摘粒作業を説明する際にも食品サンプルを活用しているという。農業分野の食品サンプルは、出荷業務や農作業の効率化に貢献しているようだ。 おいしそうな料理を再現できるなら、形が複雑な農産物も再現できる。視点を変えることで、農業現場の課題解決につながる。食品サンプルの取材を通じて、それを実感した。 (岸康佑)
日本農業新聞