「国際子ども平和賞」にアフガン出身の17歳 少女・女性の権利訴え
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【11月21日 AFP】オランダに本部を置く児童権利擁護団体「キッズライツ財団」は19日、今年の「国際子ども平和賞」を、3年前にアフガニスタンでイスラム主義組織タリバンが再び政権を掌握した後に間一髪で国外に脱出したニラ・イブラヒミさん(17)に授与した。少女と女性の人権のための闘いが評価された。 キッズライツ財団はオランダ・アムステルダムでのイベントで、現在カナダ在住のイブラヒミさんについて、「祖国アフガニスタンの少女や女性の人権のために勇敢に闘っている」とし、「彼女が録音した力強いプロテストソングはオンラインで拡散された。さらに、国際イベントでのスピーチや支援運動を通じて、祖国の少女に対し、自分の権利を主張し、自分たちが直面している不正に立ち向かうよう励まし続けている」と説明した。 タリバンは、米国が主導する駐留軍撤退後の2021年8月に実権を再掌握し、厳格なイスラム法解釈を導入。タリバン政権の下、少女や女性は中等・高等教育から排除されている他、公園、ジム、美容院の利用を禁じられ、男性の同伴なしでの外出も控えるよう命じられている。 最近施行された新法では、女性は公共の場で大声を出すことも禁止された。 イブラヒミさんは受賞後の声明で「国際子ども平和賞の受賞で、アフガンの女性と少女たちの声が世界中に響き渡ることになる」とし、「最も暗い時代に、私たちみんなで力づけ、希望を与え続けなければならない」と訴えた。 歴代受賞者にはスウェーデンの環境活動家グレタ・トゥンベリさんやノーベル平和賞受賞者でパキスタン出身の人権活動家マララ・ユスフザイさんらがいる。(c)AFPBB News