順風満帆の時期に「事務所を退社」4年半の「不妊治療」…「メガネっ娘アイドル」歴20年を迎える時東ぁみの《現在地》
正直、メガネは邪魔な時もありました
――それだけ「メガネっ娘アイドル」の需要は高かったということですね。 正直に言うと、グラビアをやっているときはメガネが邪魔な時もありました。ベッドにゴロゴロするシーンがあるとズレてしまうし、フレームと黒目が重なるとNGになっちゃう。Tシャツを脱ぐような動作の撮影もグラビアではよくありますが、本当にめちゃくちゃ邪魔です(笑)。グラビアの醍醐味の場面で、メガネが邪魔になることが多かったですね。メガネをかけたままシャワーを浴びたりだとか(笑)。 ――本来、メガネを外してやる動作ばかりです(笑)。 他には、メガネブランドさんからCM契約のお話がたくさんきていたのですが、悔しい思いをしながらお断りさせていただいたこともありました。 ――どういうことですか? 当時はグラビアもかなりの数をやっていたので、メガネの個数が必要になります。さらに、ハート形や星型のフレームが必要になることもあって、特定のブランドだけでは足りない。どこのブランドのどんなメガネでもかけられるようにしていたので、契約するとそのブランド以外のメガネが使えなくなる。だから、広告関連の仕事はお断りせざるを得なかったんです。
順風満帆の時期に事務所を辞めたワケ
――CM出演は幻に終わりましたが、メガネ=時東さんのイメージが定着していたエピソードだと感じます。 でも、デビューから5年くらい経って振り返ったときに、「良くも悪くも大人の期待通り仕事をやってきたな」といった葛藤が芽生え始め、「自分がやりたいと思った仕事もやってみたい」と考えるようになりました。そこで、「今のレギュラーの仕事を置いていく覚悟で事務所を離れたい」と申し出ました。止められはしましたが、最終的には私の考えを理解してくださり、円満に退社しました。 ――勇気のある決断だと感じます。次の事務所は決まっていたんですか? いえ、決まっていません。サンミュージックともう一社がいいなと思いながら、フリーとして1週間ほど過ごしただけで、スケジュールがぐちゃぐちゃになって手に負えなくなってしまったんですよ(笑)。 ――それまで、マネジメント経験は? ないです(笑)。なので、管理がうまくいかなかったのと、フリーになったことを周りにポロっと言っちゃったせいで、たくさん仕事の依頼がきたんです。それまで自分のギャラなんて知りませんでしたし、自分で仕事を受けたことも、クライアントと連絡を取ったこともなく、どうしていいかわならずぐちゃぐちゃになりました。ギャラの交渉もできないので大混乱でした。 ――その状況からどうやって脱却したのですか? 次に入りたいと思って連絡をしていた、今の事務所のマネージャーから「契約はまだですが、僕がみます」と言われ、契約を結ぶ前からその方にマネジメントしてもらって。かなり危ういことをやっていたんだな、と今は思います(笑)。