満場一致も…実は紆余曲折だった今年の「正力賞」 CSのアドバンテージ巡り提言も
今年のセ・リーグは優勝した巨人に対し、2位の阪神は3・5ゲーム差、3位のDeNAは8ゲーム差だった。だが、CSではDeNAが阪神、巨人を連破し、日本シリーズでもソフトバンクを下して26年ぶりの日本一を達成した。選考委では、リーグ優勝したチームに付与されるCSでの「1勝」のアドバンテージを巡る意見も出たという。
門田氏は「(委員の)高田さんからは『優勝チームと5ゲーム以上離れた場合にアドバンテージが1ゲーム(1勝)というのは、これは考え直した方がいいんじゃないか。5ゲーム以上離した場合は2つアドバンテージを出すべきでは』といった意見が出た」と明かした。
また、選考委では「日本シリーズの勝利監督がそのまま正力賞という基準に思われているかもしれないけど、そういったものは見直そう」といった王氏からの提言もあったという。
今年は「該当者なし」と決まった沢村賞を巡っても、ハードルの高い選考基準の存在が改めて浮き彫りになった。伝統ある正力賞のあり方についても、さらなる議論が求められそうだ。(浅野英介)