“紙コップ”を通じて韓国を知る 札幌で燃灯作りセミナー
【北海道・札幌】札幌を訪れる外国人のサポートや、国際交流イベントを開催している札幌国際プラザ(札幌市中央区)で、20日に「韓国を知るセミナー」が開催されました。
定員がすぐに埋まり枠を増やす
講師を務めたのは、韓国で最も暑いといわれる大邱(テグ)出身の孫ミン(※)志(ソン・ミンジ)さん。孫さんは2014年4月から国際交流員として札幌にやってきて、日本と韓国の架け橋になるべく活動を続けています。 今回のセミナーは「紙コップで燃灯(ねんとう)作り~韓国の宗教事情~」というタイトルで、前半は韓国の宗教に関する調査についての紹介、後半は韓国のお祭りで人気だという燃灯作りが行われました。
こちらのイベント、定員40名に対しすぐに申し込みで満杯になってしまい、枠を広げたというほどの人気ぶり。 韓国というと「プロテスタントが多い」というイメージかもしれませんが、実際のところは宗教を信じている人(2015年のデータで53%)のうち、仏教徒が23%、プロテスタント教徒が18%と実は仏教徒の方が多いそう。以下、カトリック、円仏教と続き、これら4つの宗教が「韓国四大宗教」と呼ばれています。 ちなみに、仏教の寺院は3400施設で、プロテスタントの教会はコンビニエンスストアより多い6万施設もあり、この数の多さがイメージにつながっているのかもしれません。
韓国で売っている材料を使って燃灯作り
そして、宗教とは切り離せないことということで「韓国の休日」についても紹介されました。孫さんは、クリスマスや燃灯会(ねんとうえ/今年は5月6日~8日に開催)について、どのようなイベントが開催されるかが写真と動画を交えながら説明し、集まった参加者は食い入るように聞き入っていました。 その後、孫さんがゴールデンウイーク中に国際交流員仲間と行ってきたという歴史と食文化の町・全州(チョンジュ)の紹介がありました。全州は、ソウルからバスで3時間ほど南下すると到着する街でビビンバが有名。今や韓国の若者が行きたい街ナンバーワン、チマチョゴリを着て街中を歩くのが人気だそうです。男性が、女性用のチマチョゴリを全州に来た記念に着るのも流行っているのだとか。 そして最後に、参加者全員で紙コップを使って燃灯作りを体験、燃灯会気分を味わいました。この燃灯、紙コップの周りに孫さんが韓国で購入した花びら(色のついた紙)を張り付けていくもので、孫さんは各テーブルを回りながら作り方のコツをレクチャーしていました。 余談ですが、札幌国際プラザは札幌市時計台の目の前にあるので、正時になると「時計台の鐘」が聞こえてきます。この日も午後7時に7回の鐘が鳴り、参加者の耳を楽しませました。 (ライター・橋場了吾) ※ミンは「ひへん」に「文」