いわき市の強盗殺人事件 被告に無期懲役の判決(福島)
福島放送
強盗殺人の罪に問われた被告の裁判員裁判で、無期懲役の判決が言い渡されました。 起訴状によりますと、福島市の木村進被告(53)は2023年2月、金品を奪おうと考え、いわき市勿来町の住宅で当時85歳だった小松ヤス子さんの頭などをハンマーで多数回殴り、殺害した罪に問われています。 これまでの裁判で木村被告は「物色したり物を盗んだりしていません」と起訴内容を一部否認していました。 裁判では、金品を奪う目的だったかどうかが争点となり、検察は「被害者宅の引き出しが開き、現金の入っていない祝儀袋が散乱していた」などと主張。 一方、弁護側は「被告が被害者の自宅を訪れたのは、借金3000円を返済するためだった」「訪れたら被害者が血を流して倒れていた。パニックになってハンマーで叩いた」などと主張。「金品を奪う意思は認められず、殺人罪にとどまる」と訴えていました。 6日の裁判で福島地裁郡山支部は、第三者が被害者を殴打して物色した可能性について、現場に残された足跡などに触れて「頭を殴って物色したのは被告のみと強く推認される」と判断。 事前の準備や経済状況などからも「金品を奪おうと考えていた」と認め、「パニック状態で被害者を殴ったという被告の供述は信用できない」などとして、求刑通りの無期懲役の判決を言い渡しました。