娘・奈緒“瞳”と訪れた思い出の地で木梨憲武“雅彦”が絶叫「やり残したことをやりたい!お前の父親でいたい!」<春になったら>
奈緒と木梨憲武がW主演を務めるドラマ「春になったら」(毎週月曜夜10:00-10:54、フジテレビ系)の第2話が1月22日に放送された。本作は、“3カ月後に結婚する娘”・瞳(奈緒)と、“3カ月後にこの世を去る父”・雅彦(木梨)が、「結婚までにやりたいことリスト」と「死ぬまでにやりたいことリスト」を実現していく3カ月間を描いた、笑って泣けるハートフル・ホームドラマ。瞳は雅彦に一日でも長く生き続けてほしいと思い、作戦を立てる。(以下、ネタバレがあります) 【写真】治療の成功例を調べて雅彦(木梨憲武)に見せる瞳(奈緒) ■福田靖によるオリジナル作品 脚本は「HERO」シリーズやNHK大河ドラマ「龍馬伝」(2010年)、連続テレビ小説「まんぷく」(2018~2019年、NHK総合)などを手掛けた福田靖によるオリジナル作品で、演出はドラマ「パンとスープとネコ日和」(2013年)、ドラマ「きのう何食べた? season2」(テレ東系)などの松本佳奈と、映画「人生に詰んだ元アイドルは、赤の他人のおっさんと住む選択をした」(2023年)などの穐山茉由が手掛ける。 主題歌は、福山雅治が書き下ろし。深澤辰哉(Snow Man)、見上愛、影山優佳、西垣匠、橋本マナミ、矢柴俊博、筒井真理子、光石研、小林聡美、濱田岳らが出演。 ■治療を受けさせたいと願い、瞳は作戦を実行した 瞳の婚約者・一馬(濱田)のお笑いライブに一人で偵察に行った雅彦は、一馬がバツイチの子持ちだと知り大激怒。その場に居合わせた瞳と、人目もはばからず激しい言い争いを繰り広げる。まともに話も聞かないまま一馬を全否定した雅彦に怒りが爆発した瞳は、病気の雅彦のことなど構わず、一度はキャンセルした結婚式をやはり決行すると息巻くが、一方で、雅彦に祝福されて結婚したいという思いは捨てきれない。 ステージ4の膵臓がん。徐々に体に異変を感じ始めた雅彦は、瞳の「結婚までにやりたいことリスト」にならって「死ぬまでにやりたいことリスト」を作成した。そこには、これまでの人生でやり残したことや、過去と向き合おうとする雅彦の最後の願いが詰まっていた。 それを見た瞳は、自分という家族がいながら、どうして雅彦が簡単に死を受け入れているのか分からなくなってしまう。主治医である緩和ケア医の阿波野弘(光石)を尋ね、雅彦の本当の気持ちを聞き出そうとする。そして、結婚に反対する気持ちを生きるモチベーションに転換させようと考えて、一馬と叔母のまき(筒井)を巻き込んで作戦を決行することに。 ■瞳が雅彦と一馬との話し合いの場を設ける ちゃんと話し合いをしてほしいと思い、瞳は雅彦と一馬との話し合いの場を設けた。そこに叔母のまきも同席。自分の半生を包み隠さず話していく一馬。瞳は「私はカズくんを人としても尊敬してる。私の決心は変わらないから」と表明した。 雅彦は「ろくに勉強もしないで東大に入れたんだから君は地頭がいいんだろう。今からでも真っ当な職に就けるはずだ。もうお笑い芸人は辞めて…」と妥協案を提示しようとするが、一馬は「辞めません」とキッパリと断った。 「こっちは百歩譲って」「辞めません。辞めるつもりはありません」「お前!」というふうに雅彦に強く言われても一馬は一歩も引かない。 まきの「反対しても無駄ね。この2人はくっついて、瞳ちゃんは苦労ばっかりの人生を送るのよ」という言葉に反論する雅彦に、「あんたには止められないわ。3カ月後にはいないんでしょ?」とバッサリ切り捨て、瞳も「そうだよ。もう死んじゃうんだから」と追い討ちをかける。 一馬の「娘さんを不幸にします!」という言葉に雅彦は激昂し、席を立って出ていってしまった。話し合いはうまくいかなかったが、実はこれは瞳の作戦だった。 ■雅彦は瞳を連れて思い出の地・伊豆へ 雅彦は「死ぬまでにやりたいことリスト」に入っていた「伊豆に行く!」を実行。瞳を連れて思い出の地にやってきた。砂浜を歩きながら、雅彦は亡くなった妻・佳乃(森カンナ)とのなれ初めを伝えた。雅彦が佳乃に一目ぼれし、ずっと片思いしていたが、10年後に結婚。「信じられなかったよ。天にものぼる気持ちっていうか」と話す雅彦に「初めて聞いた。お父さん、すごいじゃん」と瞳も思わず笑顔に。 「死ぬ前に絶対に来たくて。瞳にも教えておかなきゃって」と、伊豆に行きたいと思っていた理由を明かした。そして、この砂浜で撮った2ショット写真を見せて、「この時、お母さんのおなかん中、お前いたんだぞ」と。 雅彦は瞳に「写真撮ろう!」と呼びかけ、「分かってんだぞ、俺は。お前は俺に治療を受けてほしいんだろう?」と、瞳の作戦に気づいていたことを明かした。そして、「でもさ、治療を受け始めたら、俺はもう“がんと戦うだけの人”になっちゃうんだ。それで1年や2年生きたってなんの意味があるんだろう?それだったら残り3カ月、俺は仕事していたい!やり残したことを思い切りやりたい!お前の父親でいたい!」を吐露した。 最初はがんだということを受け入れられず、悩み、落ち込み、最終的に受け入れることにした。そういうことも包み隠さず告白した。雅彦の切実な叫びは瞳の心にも響いたと思うが、それでもまだ“長く生きてほしい”という思いは強いはず。瞳はどうするのか、今後の展開が気になる。 ◆文=ザテレビジョンドラマ部