「副業」への参加料金名目で詐欺容疑 22人逮捕 被害額13億円か
副業を始めるための料金名目で暗号資産をだまし取ったとして、警視庁などの合同捜査本部は、職業不詳の岸本守恭容疑者(47)=東京都港区=ら男女22人を詐欺容疑で逮捕し、7日発表した。認否は明らかにしていない。 他に逮捕されたのは、いずれも職業不詳の森秀信(50)=埼玉県北本市=、津島丈也(44)=住居不定=の両容疑者ら。同庁は岸本容疑者らが昨年1月以降、全国の約3千人から約13億円をだまし取ったとみている。 捜査2課によると、22人の逮捕容疑は今年9月、20代男性に対し、副業に参加するための料金を払えば高収入を得られるとうそを言い、計97万5千円相当の暗号資産を購入させ、送らせたというもの。 岸本容疑者らは、運営する副業紹介サイトやLINE広告を見て連絡をしてきた利用者に対し、「安定して稼げる」などと伝え、出会い系サイトのサクラや動画視聴などの副業をするよう提案。業務内容のマニュアル閲覧などができる「サポートプラン」を購入するよう誘っていた。ただ、副業は始まらなかったという。 22人は新宿区の雑居ビルを拠点に、利用者にメッセージの送信や電話をかけていたという。警視庁はほかにも指示役などがいるとみて調べている。(福冨旅史、三井新)
朝日新聞社