「勇樹とはずっと『日本に帰ってきたら一緒にやろう』と…」《千葉ジェッツ入団決定》渡邊雄太と富樫勇樹 エース2人の“見えない絆”とは?
NBAで活躍した渡邊雄太のBリーグ・千葉ジェッツへの入団が発表された。同チームには現在、Bリーグの顔となる選手のひとりでもある富樫勇樹というアイコンがいる。かねてから日本バスケを牽引してきた2人の間にある“隠れた絆”とは。《全2回の2回目/最初から読む》 【写真で比較】「えっ、細すぎて折れちゃいそう…!」11年前、19歳の日本代表時代の渡邊の姿と現在の超骨太なフィジカル…日本代表としての昨年のW杯での戦いぶりも見る(50枚超) 渡邊雄太がBリーグ入りを宣言して以降、B1のほとんどのチームが獲得に名乗りを上げ、4億円とも6億円とも言われるような年俸でオファーを出したという。それがNBA選手の価値である。 そもそも、世界のアスリートのなかで、給料と広告収入などを含めた年間の総収入ランキングのトップ100にもっとも多くの選手を送りだしている競技はバスケットボールだ。NBAを例にとるとわかりやすいが、試合数が80試合以上ありながら、年間に抱える選手は1チームあたり15人程度。収入を得られる試合数がある程度担保されていながら、1チームあたりの選手数が少なくてすむ競技だから、1人あたりの収入が増えるのだ。 資本主義国家である以上、好待遇が用意された世界に優秀な人たちが集まるのは当然のこと。渡邊効果はすでに表れ始めている。
10月から千葉ジェッツは新アリーナも
千葉ジェッツは10月にスタートする新シーズンから、新設されたLaLa arena TOKYO-BAYの使用を開始する。新アリーナでは1万人以上を収容できるため、これまでよりも観客収容人数が5000人以上増える予定だ。 ホームゲームは年間、最低30試合。増えた分のチケット単価を平均で4000円と仮定すると、こんな計算が成り立つ。5000人×4000円×30試合=6億円だ。実際には、ビジネスラウンジなども備えているから、チケット単価はもっと高いはず。渡邊のグッズが売れ筋商品になるのは間違いないし、これを機にスポンサーになりたいと考える企業も多いだろう。 そう、仮に渡邊の年棒が6億円でもおつりがくるくらいなのだ。 経済効果はジェッツだけにとどまらず、Bリーグ全体に及ぶ。現在ジェッツの「顔」でもある富樫勇樹が高校3年生、渡邊が2年生で初めて代表入りしたとき、2人の世話役を買って出ていた公認会計士の資格を持つ岡田優介という選手がいる。 彼はバスケ界のご意見番として、Xのアカウントにこんな投稿をした。 <「渡邊雄太が観れますよ」というパワーワードを全ての人が無料で使えるという経済効果> もっとも、渡邊がジェッツを選んだ理由はお金ではないだろう。 Bリーグ入りを表明した場で、過去の優勝経験や給料ではなく、「僕を本気で欲してくれるチーム」にこだわると彼は語っていた。今回、それを示せたのがジェッツだったということだろう。
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