村上宗隆に高校の公式戦1号を献上した元球児が自己紹介で驚かれるフレーズとは
◆JERA セ・リーグ ヤクルト2―0広島(15日・松山) ヤクルト・村上宗隆内野手が、史上最年少24歳3か月で通算200号に到達した。広島戦(松山)の8回2死、矢崎からリーグトップとなる9号ソロを右中間へと放ち、1992年に清原和博(西武)が記録した24歳10か月を更新した。 【写真】こんなに体格違う!村上宗隆のプロ1号 * * * 村上のスラッガーとしての素質を目覚めさせた(?)男がいる。熊本市内在住の会社員・重永晃希さん(26)は、九州学院1年の村上に高校の公式戦1号を献上した経歴を持つ。2015年7月6日。熊本・藤崎台球場で行われた夏の熊本大会1回戦で東稜のエースとして4番に座ったルーキーと対峙(たいじ)した。 「夏の大会が始まる前の選手紹介で1年生から4番を打ってる選手がいると聞いていて、実際に会ってみて『大きい。打ちそうだな』というのが最初の印象でした」。初回無死満塁。外角低めの直球を捉えられ、バックスクリーンに運ばれた。「打球は速かった。打たれた瞬間はセンターフライくらいかなと思っていたんですけど、そこから打球が伸びましたね」。衝撃の満塁弾デビューだった。 試合は7回コールド負け。重永さんは2回6失点で高校野球生活を終えた。東洋大を卒業後、就職で宮崎に赴任した際には営業先で「村上にホームランを打たれた男」というフレーズで自己紹介し「『えっ、そうなの!?』って驚かれることが多かった」。半導体の製造装置を販売する会社に転職し、地元に戻った今でも当時の思い出が語り草になっている。「僕も記憶がなくて、後で知って驚いたんですけど、2打席目に三振を取っていたみたいで。最初のつかみとしてはいいエピソードですよね」と“有効活用”している。 将来的なメジャー挑戦を明言している村上に対し、「魅力はホームラン。どんどん打ってほしい。大谷選手に引けを取らないくらいの選手になってほしいです。またそういう選手になってもらえたら、僕もさらに胸が張れるかな」とほほ笑んだ。人生を豊かにしてくれた“熊本の宝”をこれからも陰ながら応援している。
報知新聞社