浦井健治「闇を光に変えていく演劇体験を」4年ぶり上演「天保十二年のシェイクスピア」に自信
舞台「天保十二年のシェイクスピア」(12月9日から、日生劇場など)の取材会が20日、都内で行われ、主演浦井健治(43)ら出演者がけいこ風景を公開した。 【写真】舞台「天保十二年のシェイクスピア」囲み会見での集合ショット シェークスピア全37作品と、江戸の講談「天保水滸伝」を織り込んだ井上ひさしの傑作戯曲。コロナ禍で東京公演の一部と大阪公演が中止になった20年版から4年を経て、新たな姿で上演される。 この日は、主人公、佐渡の三世次が村にやってくる場面など4シーンをエネルギッシュに披露した。浦井は、「志半ばで最後まで全うできなかった2020年の思いも含めて、みんなでおけいこ場に入って板の上に立たせていただいた時に、もう1度スタートが切れたんだなという思いになった」としみじみと語った。 演じる主人公、「佐渡の三世次」は、言葉巧みに人を操り、村を手に入れようと野望を抱く悪党キャラ。「お客さまが今の時代に闇を見たとしても、それを光に変えていってくださる演劇体験になれば」。また「井上ひさしさんが書いたひと言ひと言を大切につむいでいけたら」と抱負を語った。 演出の藤田俊太郎氏は、浦井について「人の暗部を光でえぐり出すような人物を演じてくれている」と称賛。「このカンパニーでしか作れない作品。夢は大きく、世界中の劇場で上演したいと夢見ている」と自信をみせていた。