暗闇に包まれた林道で規制を敷く警察官＝2023年11月15日午後5時20分ごろ、小鹿野町日尾

　埼玉県小鹿野の山中に男性の遺体を遺棄したとして、暴力団幹部ら男4人が逮捕された事件で、遺棄に関与した共犯者として本庄署捜査本部は8日、死体遺棄の疑いで、本庄市小島6丁目、指定暴力団稲川会傘下組織組長で自称小売業の男（48）＝逮捕罪で公判中＝ら26～51歳の男7人を逮捕した。 　ほかに逮捕されたのは、いずれも同組織幹部で本庄市日の出4丁目、無職の男（42）＝逮捕罪で公判中＝と熊谷市新堀、無職の男（34）＝同罪、窃盗罪などで公判中＝ら。 　逮捕容疑は共謀し、昨年9月5日、小鹿野町藤倉地内の山林に自営業男性＝本庄市南2丁目、当時（55）＝を土中に埋め、遺棄した疑い。県警は共犯事件のため、認否を明らかにしていない。 　捜査本部によると、昨年9月3日に男性が行方不明となり、逮捕監禁などに関与した男女計16人を逮捕した。11月15日に小鹿野の山中で遺体が見つかり、死体遺棄の疑いで無職の男（45）ら男4人＝いずれも同罪で公判中＝を再逮捕。防犯カメラの精査や容疑者の取り調べ、関係者聴取などから7人を死体遺棄の共犯者と特定した。

　45歳男ら4人が死体を埋めた実行犯で組長ら7人は死体遺棄を指示するなどの役割だったとみられる。 　男性は9月3日午前2時ごろ、群馬県伊勢崎市内の飲食店で知人と飲食後、付近の駐車場でトラブルになり、車両で連れ去られた。捜査関係者によると、男性と容疑者らとの間に金銭トラブルがあったとみられ、県警は男性が死亡した経緯を調べるとともに、殺人容疑での立件も視野に捜査を進める。 ■観光スポットの先で遺体発見　埋めた組幹部ら逮捕（以下、初報記事） 　小鹿野町の山林内に男性＝当時（55）＝の遺体を遺棄したとして、県警は11月17日、死体遺棄の疑いで、暴力団幹部ら31～45歳の男4人を再逮捕した。4人は男性への逮捕監禁容疑などで11月1日までに県警に逮捕されていた。県警は同日、本庄署に70人態勢の捜査本部を設置し、男性を遺棄した経緯や事件の背景など、全容解明を目指す。 　逮捕されたのはいずれも指定暴力団稲川会傘下組織幹部で、無職の男（45）＝本庄市南2丁目、解体業の男（38）＝同市児玉町稲沢＝と同組員の無職の男（31）＝深谷市上柴町西1丁目、飲食店経営の男（34）＝同4丁目＝の4容疑者。