プロ注目の九産大1番・浦田俊輔が4打数4安打で3季連続Vけん引 自慢の俊足でも貢献【福岡六大学野球】
◆福岡六大学野球春季リーグ戦第6週第1日 九産大7―4九共大(18日、福工大) 九産大がライバル九共大を突き放し、最終日を待たずに3季連続47度目のリーグ優勝を決めた。逆転優勝を懸けた九共大と1点を争う展開も、6回に追いつかれて4―4とされた直後に9番岩下天翔(3年・千原台)と1番浦田俊輔(4年・海星)の連続適時二塁打が出て3点を勝ち越し。気迫で迫る九共大を突き放した。 ■プロ入り前の新垣、大瀬良、梅野…【秘蔵写真】 プロ注目のスピードスター、1番浦田が4打数4安打1打点と打撃と足でチームを引っ張った。1回、普通なら単打になる中前打で50メートル5・8秒の快足を飛ばして二塁へ到達。「先頭で試合が決まるので、絶対に出ようと思った」。浦田のチャンスメークで後続は無安打ながら先制のホームを踏んだ。5回は逆方向を狙い左翼線の二塁打で追加点のチャンスを作り、7回は右翼手の前で大きく跳ねるラッキーな長打となり全速力で二塁を蹴って三塁を狙ったが、三塁でタッチアウト。その間に1点を追加して点差を広げた。「気持ちが入っていました」と気合も十分で左右へ自在に打ち分ける打撃と、自慢の足を使ってチームを勢いづけた浦田は、試合後に仲間の手で胴上げされ「気持ちいいです」とはにかんだ。 昨年12月の大学日本代表候補合宿に参加したのが大きな経験になった。「合宿を経験して意識が変わった。野球に取り組む意識が強くなった。それがこのリーグ戦でいい形で出ていた。打撃はコンタクト力がついてかなり成長しました」と大久保哲也監督は浦田の成長にうなずく。 合宿で見つけた課題は体力不足。これまでは上半身を主に強化してきたが、合宿参加後は下半身強化に力を入れた。リーグ戦の期間中もトレーニングジムに通って下半身を鍛え「今まではリーグ終盤で疲れが出ていたけど、今季は終盤も元気にやれている。体が強くなったと実感しています」。最終週のこの日も自身リーグ戦初の4打数4安打と足でエンジン全開だった。 2年連続となる全日本大学野球選手権(6月10日から7日間、神宮など)では九州六大学野球連盟の代表と初戦で対戦する。九州六大学で優勝を争っている福岡大、西南大、北九大とはオープン戦で対戦し、お互いに手の内を知っている相手。「福岡の大学には負けられない。燃えています」。九産大は2018年春の全国4強以来、全国大会での勝利から遠ざかっている。浦田は入学以来まだ経験したことのない「全国1勝」を掲げて全国舞台で躍動する。(前田泰子)
西日本新聞社