森保J、強豪ウルグアイとの価値あるドロー背景に何があった?
22歳以下の選手たちが中心となった若き森保ジャパンが参戦するコパ・アメリカ。0-4で敗れたチリとの初戦のあと、選手たちは「チャンスは作れていた」としきりに語っていた。 たしかに、上田綺世が逃した3つの決定機をはじめ、ゴールが生まれてもおかしくない場面はいくつもあった。 とはいえ、点を奪えなければ意味がない。だから、大敗を喫したが、若いチームだからこそ、手にできたものがあった。 自分たちは意外とやれるんじゃないか――、という自信である。 「チリ戦を踏まえて、チャンスは作れるぞ、というのは全員が思っていたことだと思います。そこは、イケる、と思っていました」 そう語ったのは、右サイドハーフとして先発した三好康児である。そして、まさに三好の自信に満ちた仕掛けとフィニッシュによって、優勝候補であるウルグアイとの第2戦は大きく動き出した。 25分、柴崎岳からの鮮やかなロングフィードを右サイドで受けたとき、三好の脳裏には、フィニッシュへの道のりが描かれていたという。 「点を取る前(15分)に切り返して左で打って、大きく外れたんですけど、そのときに左で打ったことで相手も左を警戒していた。それで相手が来なかったので、右でいけるぞ、と思ってイメージ通りに持っていけました」 縦に仕掛けて相手DFをかわして右足を振り抜くと、ゴールネットが揺れた。大方の予想に反し、日本が優勝候補のウルグアイから先制点を奪ってみせた。 自信あふれるプレーを見せたのは、三好だけではない。1トップに起用されたベテランの岡崎慎司は相手にとって危険なところを狙い、初戦は攻撃参加を控えていた両サイドバックも、積極果敢な攻め上がりを見せた。初出場の右サイドバック、岩田智輝が振り返る。 「最初から高い位置をとって自分の良さをどんどん出せば、自分のペースに持っていけると思っていた。それでゲームにうまく入ることができて良かった」 ピッチの上では、3日前の大敗のショックも、優勝候補への過度のリスペクトも見られなかった。