キャサリン皇太子妃が築き上げた、"英王室での立ち位置" とは? 英王室記者が明かす
何でも過度にシェアされるこの時代、ほとんどの人は、あらゆる機会を捉えては“記録を正して”おこうとする。だが、SNSをチェックしたり、新聞を読んだりすることがほとんどないと伝えられるプリンセス・オブ・ウェールズ、ウィリアム皇太子の妻キャサリン皇太子妃は、イギリス王室の決意の“声なき象徴”であり、過度に感情に動かされる時代の“冷静さの象徴”としての自身に、満足しているように見える。 【写真】ザラが大好き!キャサリン妃の2023年ファッションスタイルを一挙総覧 皇太子妃のそうした面は、彼女が王室の一員としての姿勢に関してずっと模範にしてきた女性、王権への忠誠心を保ち、君主制の安定と継続への献身を続けた亡きエリザベス女王に、とてもよく似ている。 また、おそらく皇太子妃はすでに、このシステム(王室)のなかで生き残るために何より重要なものが何であるかということを、すでに学び取っているのだろう――それは、「自身の役割のなかに自らの姿を隠し、外部には何も漏らさず、世間が彼女のなかに見いだすものを、体現してみせる」こと。 そして、いかにそのことを人々に示すか、その方法も学んだキャサリン皇太子妃は、いまや亡き“ボス”である、「洗練され、威厳があり、適度によそよそしかった」エリザベス女王に、似ているようにさえ見える。 ただ、自然の成り行きと予期せずもたらされた状況によって、さらなるスポットライトを浴びるようになった彼女が、今後もそうした姿勢を維持していくことができるかどうか、それはまだわからない――いま現在に至るまで、私たちはほとんど、彼女のことを知らない。そして、亡き女王が自然と身に着けていた威厳や統率力を、彼女が示しているようにも感じていない。 ジャーナリストのなかには、出版社からキャサリン皇太子妃の伝記の執筆をもちかけられたものの、断ったという人たちもいる。そのうちのひとりは、「本1冊どころか、1章を書くのがやっとだろう」と話している。
皇太子妃となった彼女は、より大きなプレッシャーと、より重大な責任を負う立場に置かれている。王室の人気は、これまで以上に彼女の肩にかかっている。 ウィリアム皇太子は、いずれ国王となる。その日が近づくにつれ、皇太子の言動はますます、「規則どおり」になっていくだろう。威厳があり、寡黙であるのが、予想される将来の皇太子だ。 いっぽう、今後のキャサリン皇太子妃について、いま明言できることはない。ただ、より国民と関わる機会が増していくことになるのは、確かなことだろう。現時点でも、皇太子妃は(公務を担う)ほかのどのロイヤルよりも、容易に多くの人々を集め、新聞の一面を飾ることができる。そして王室は、それに大きく依存している。 例えば、すでに高齢のチャールズ国王とカミラ王妃にとって、長期の外遊は難しい。ウィリアム皇太子とキャサリン皇太子妃は側近たちに、外国訪問は外務・英連邦・開発省からの要請によるものではなく、自らが力を入れる重要なプロジェクトに関連があるものに限定したいと伝えているが、皇太子夫妻が国王夫妻に代わり、より多くの外国訪問の公務を担うことが期待されている。