めざせ学校給食日本一 熊本・錦町センター 冨永さんと垣下さん 12月8日「甲子園」決勝
熊本県の錦町学校給食センター栄養教諭の冨永明希江さん(35)=球磨村=と、調理師の垣下美千代さん(63)=錦町=が、12月8日に東京で開催される「全国学校給食甲子園」の決勝大会に出場する。2人は「私たちの給食を通して、人吉球磨の食材のおいしさを全国にアピールしたい」と意気込む。 大会は、食育の啓発と地産地消、地域活性化を目的に、東京のNPO法人が開催。19回目の今回は、全国から1051件の献立応募があり、冨永さんと垣下さんの給食が、決勝に進出する12食の一つに選ばれた。熊本県内からの決勝進出は、2018年以来2度目。 献立は、切り干し大根に錦町産のナシをあえた酢の物、人吉市の「おくんち祭り」に合わせた郷土料理「つぼん汁」、クリ入り赤飯、サバの塩こうじ焼き、冷凍河内ミカン、牛乳の6品。地域の文化と食材をふんだんに採り入れた自信作で、冨永さんは「地産地消への貢献が評価されたと思う」と胸を張る。
東京の女子栄養大駒込キャンパスである決勝に向けて、2人は仕事を終えた後に錦中の家庭科実習室を借りて調理の手順を再確認するなど猛特訓中。提出した献立を1時間以内に6食分作り、衛生管理や見栄え、味などが審査される。垣下さんは「まずは制限時間内に完成することが最優先」と気を引き締める。 普段は給食を楽しみにする子どもたちの笑顔を思い浮かべて調理するが、今回は地域を背負って腕によりをかける。(金村貫太)