子ども時代の虐待をサバイブした、勇気を与える3人の海外セレブたち
11月20日は国連が制定した「世界子どもの日」。子どもの権利の認識向上と福祉の向上を目的としている。しかし世界には今も虐待を受け、幸せな生活を保障されていない子どもたちがたくさんいるのが現状である。ユニセフの調べによると毎年5億人から15億人の子どもたちが暴力を受け、2億7,500万人の子供たちが家庭内暴力を目撃しているという。これだけ開きがあるのは声を上げられない子どもたちが多く実態を把握できないから。そこで今回は勇気を出して虐待やDVについて声を上げ、同じ境遇の人をエンパワメンとしているセレブたちを紹介。彼女たちが苦しい過去をどう乗り越えて幸せを手にしたのかをレポートしたい。
デミ・ムーア
2019年にリリースした回顧録『Inside Out』で過酷な経験を告白したデミ・ムーア。15歳のときに母親の知人の男から性的暴行を受けた。これだけでもショッキングだが、男はデミをレイプした後、母親に金を支払ったことを彼女に告げたという。デミは「あれはレイプだった。男の残酷な質問-“母親から500ドルで売られた気分はどうだ?”という言葉で衝撃的な裏切りが発覚した」と綴っている。つまり母親が彼女を男に売ったということ。出版後に出演したテレビ番組で「男の言葉を信じた?」と聞かれたデミは「心の奥底では信じなかった。そう単純な取引ではなかったと思う。それでも母は男を私に近づけさせたし、私を危険な目に合わせた」。また母親は何度も自殺未遂を繰り返した。最初はデミが12歳のとき。母親が飲み込んだ薬物を指で口からほじり出した経験も明かしている。
デミはそのとき自分の子ども時代が終わったと感じたという。これらの経験も一因となり彼女自身も薬物やアルコールの依存症に苦しむことになる。リハビリで依存症を克服した彼女はあるスピーチで自分の過去についてこう語ったことがある。「依存症を克服できたのは「私のことをほとんど知らないのに信じてくれた人がいたから。彼らは私がすべてをぶち壊す前に進む道を変えてくれた。彼らが私を信じてチャンスをくれなければ、今の私はなかった」。彼女はこの回顧録を元夫ブルース・ウィリス(写真)と彼との間にもうけた3人の娘、そして加害者だった母に捧げている。