2011年、石炭・不動産バブル崩壊前、草原を走る輸送用トラック
内モンゴル自治区の区都、フフホト市は建設ラッシュでにぎわっていた。訪れたのは2011年。まだ中国経済発展の真っ只中だった。街の近郊には新しいマンションや商業施設の建設現場がたくさんあり、マンションのモデルルームなどの派手な広告をよく目にした。 しかし2013年、石炭バブル崩壊と不動産バブル崩壊によって、炭鉱は半数以上閉鎖され、失業した出稼ぎ労働者たちはこの土地から去った。不動産投資目的に建てられたマンション群は買い手がつかず、鬼城(ゴーストタウン)と化した。
その頃、報道などでも取り上げられていたオルドス市は石炭バブルの好景気のときは北京、上海を抜いて、1人当たり域内総生産(GDP)が中国トップにまでなった。「中国一豊かな都市」とまで呼ばれていた。 それが現在では 人の住まない高層ビルが建ち並ぶ街になってしまっている。 中国 内モンゴル自治区 2011年7月 ※この記事は「【フォトジャーナル】中国・第三の火薬庫 内モンゴル自治区 村田次郎」の一部を抜粋したものです。