78年の歴史に幕 中洲大洋映画劇場で最後の上映 ファンの拍手でお別れ「僕の心をつくってくれた場所」「ありがとう」
FBS福岡放送
春は出会いと別れの季節です。福岡市の老舗映画館「中洲大洋」が3月31日、78年の歴史に幕を下ろしました。最終日は全席完売になり、多くのファンが集まり別れを惜しみました。 【画像はこちら】最終日は全席が完売 駆けつけたファンは拍手と涙でお別れ「ありがとう!」
■大洋映画劇場・岡部章蔵社長 「78年間、ご愛顧頂きまして本当にありがとうございました。」 31日午後5時ごろ、映画ファンたちの温かい拍手に包まれながら、福岡市の映画館、大洋映画劇場は最後の営業を終えました。 終戦の翌年に創業し、1952年から今の建物で営業を続けてきましたが、去年9月、老朽化に伴い取り壊しを発表していました。78年もの間、福岡の人たちに多くの作品を届け続けました。 映画館には手書きのメッセージが貼られていました。 「銀幕の向こうにはいつも夢があった、を心に今日まで続けて参りましたが、ここらでちょっとひと休み。そして、またいつか先を目指していければいいなと思っております。ありがとうございました」 最後の上映作品は「チャップリンの黄金狂時代」です。劇場のこけら落としと同じ映画が、お別れの作品となりました。 ■ファン 「見に行こうと思って、なんとか都合つけてきました。思い出になりました。」 「いろんな映画を見て、僕の心というか精神というか、人間性をつくってくれたところだなと思って。」 「復活すると信じている。とりあえず、お疲れさま。」 劇場の再開は現時点では未定といいます。集まったファンに見守られながら、また一つ、福岡の「シンボル」が姿を消しました。 ■ファン 「お疲れさまでした!」 「ありがとう!」