【参院選2016 第一声】民進党 東京選挙区・ 蓮舫(全文)
第24回参議院選挙が22日、公示されました。7月10日の投開票に向け、論戦が始まります。東京選挙区には民進党の蓮舫氏が立候補し、第一声を上げました。 参院選スタート 「東京選挙区」の各候補が第一声【動画付き】
蓮舫:参議議員選挙、東京選挙区から立候補する蓮舫です。あらためてこの夏の選挙、皆さま方は何に感心をお持ちでしょうか。経済でしょうか、景気でしょうか、雇用でしょうか、育児支援でしょうか、環境でしょうか、農業でしょうか、外交でしょうか、安全保障でしょうか。実に、国政には、皆さま方10人がいたら、その住人の考えが違うもの全てにしっかりと答えを出していかなければいけない。私たちはその全ての皆さま方の声掛けに対して、民進党として全ての答えを持っています。その中でもまずとりわけ蓮舫から皆さま方に率直な声を聞きたいのは今の経済状態です。 アベノミクス。いいこともありました。安倍総理は2回目の総理だ。私たちができなかったこと、皆さんが求めていること。株を上げよう、空気を変えよう、あした良くなる。アベノミクスが皆さま方の生活を良くする。かなわないと思いました。だから私たちは与党も野党も関係ない。経済を良くしよう、景気を良くしよう、生活を支えよう。しばらく私たちは様子を見てきた。 3年半たちました。安倍総理は言われます。景気がいい、経済がいい、賃金が上がっている、雇用が広がっている。本当にそうでしょうか。少なくとも蓮舫は、総理や自民党や公明党とまったく見ている景色が違う。なぜか。考えた。総理のおやりになってることは皆さま方が納めていただいた、預けていただいた税金を大企業に流す、輸出企業に流す、力のある大きなところに流す。それが結果として皆さま方に帰ってくる。皆さま方の生活が良くなる。 3年半たちました。輸出は伸びてません。大企業は確かにもうかりました。でもその利益はどこにいっていますか。賃金につながっていない、設備投資につながっていない。いったいお金はどこにいったんだ。 あらためて安倍さんの育ってきた時代を考えた。私たちはまだそのときは生まれていない。そのとき日本はミラクルと呼ばれる高度経済成長を遂げていました。50年前です。物をつくれば売れた。当たり前です。何もないところから先人たちが立ち上がって、今の若い人には信じられないかもしれないけど、欲しいものはなんですか。テレビです、冷蔵庫です、クーラーです、そんな時代が確かにあった。この時代には新しい物をつくったら買いたいというお客さんがいた。お客さんが買ったら企業が利益が出た。利益が出たら企業はもっと大きくなろうと設備投資といって工場を造って雇用を生んだ。もっともっと働いてもらえる人に来てほしい。賃金を上げた、家計が潤った、もっと欲しいものがある。これが50年前の経済の好循環です。 今はどうでしょうか。欲しい物が物質的にそんなにありますか。パソコンもある、車もある、テレビもある、電子レンジもある、家電もある。私は総理には、今の時代を見てもらいたいと強くこの選挙で問わせていただきたい。 日本は成熟国家になりました。物があふれる国になりました。じゃあ今、何が足りないのか、何を求めているのか。それは安心だと思います。同じ税金を使ってばらまくのであれば、ばらまきと言われて構わないと私が思っているのは、次の世代に回しましょうよ。どうして総理が言う豊かな日本で、総理が言う景気のいい日本で、学んで、学んで頑張って、大学に入った大学生の2人が1人が奨学金という借金を背負うんですか。4年間勉強して卒業して、平均300万の借金を背負うんですか。社会に出る第一歩目。今は大学卒業者の4割は非正規雇用だ。1年後が見えない、2年後が見えない、借金の利子も返せない。こういう学生を増やすことが、本当に自己責任でしょうか。私は違うと思う。 奨学金を返せる学生が多いのは、理由はたった1つだ。親の家計の収入が落ちてるんです。どんなに働いてももうからないんです。97年からこの国は専業主婦、1人だけが、大黒柱が働く家計よりも、パパもママも両方働く共働きがどんどん増えてきた。1人で働いてる時代より2人働いてる時代のほうが、なんで家計が少ないんですか、収入が。だから大学、行かせられない、だから諦めてくれ、だから夢も持つな。こんなことを自己責任だとずっと言ってきた政治に、私はこの夏、もうその考え方はやめてもらいたいと堂々とお訴え申し上げますがいかがでしょうか。 政治は決して遠くない。政治はどんなことがあってもあなたの身近にある。選挙が近くなると必ず言われるのは、20代、30代は投票率が低い。ご高齢者は高い。まるで20代、30代が悪いかのようなことを言われるけれども、調べれば10年前も20年前も30年前も、皆さんのお父さん、お母さん、おじいちゃん、おばあちゃんが若かったときには、若い世代の投票率は低いんです。それは生活が忙しい。政治はなんとかしてくれるだろう。自分たちが動かなくてもなんとかなるだろう。 でも結果、どうですか。1000兆の借金ですよ。声を上げない、動かない、どうせ文句を言わないだろう。投票率も低い。その結果、借金と政治の負債は次の世代に、また次の世代に先送りされてきました。そろそろ決別をしようじゃないですか。そろそろ関心を持って動いていただきたいと、18歳選挙権が初めて動きます、この夏に。 蓮舫はお訴えをします。今回、私の選挙には若いボランティアが、18歳、19歳が手を上げて仕事をしたいと言ってきてくれた。この声に私は絶対に裏切りたくない。真っすぐに、税金の使われ方に向き合って、金の流れを変える。50年前の成功体験ではなくて、今の日本のサイズにあった、今の日本の皆さんの声に応えた再分配を、成長とともに行っていく。日本にはまだ立ち上がる元気がある。それは人がいるから、人に力があるから。だったらその人に私は税金を振り分けていきたい。 民進党はこの夏、この思いで人への投資、その好循環でしっかりとお訴えをさせていきます。同じ金を流すなら、大企業で内部留保に回す金じゃなくて、将来、納税者にする若い人を増やしましょう。将来、社会保障を支える若い人たちを増やしましょう。社会福祉にお世話にならない、貧困からなんとか子供たちを脱することができるようにしましょう。それこそが政治だと蓮舫は確信をしています。 民進党の若い、優秀な恐れを知らない政治家が増えてきました。玉木雄一郎さん、柿沢未途さん、数年前の私のように真っすぐに怖いもの知らずで税金の無駄、政官業の癒着、相当高いハードルと戦っている。権力というのは相当高い山です。それでも乗り越えなければ、それを乗り越えて自分たちが上に行かなければ、今、言ったことを実現することは難しい。 今回の夏の参議議員選挙は政権選択ではありません。安倍総理の中間的な、皆さま方の通信簿を付けてください。その通信簿の結果、蓮舫を圧倒的に勝たせていただければ、私は引き続きひるむことなく、臆することなく、真っすぐに皆さんの声に応える政治をしっかりとやっていくことをこの夏、お約束をさせていただきます。 あらためて東京からもう一度、国会議員を目指す蓮舫へのご支援、民進党へのご支援、心からお願いを申し上げ、立ち止まっていただいた皆さんに心からお礼を申し上げ、蓮舫からのお訴えとさせていただきます。ご清聴ありがとうございました。