遠藤利明候補（左）を激励し、共に拳を突き上げる吉村美栄子知事（右から2人目）＝山形市

　衆院選に絡み、吉村美栄子知事が19日、県1区の自民党前職遠藤利明候補の選挙事務所（山形市）を訪れ、激励した。過去最大の被害となった7月豪雨の対応に感謝し、今後の復旧復興と県政課題解決への支援をお願いするためと理由を説明。何度も握手を交わし「勝つぞコール」で一緒に拳を突き上げた。 　遠藤候補や選対幹部、支援者を前に「緊張している」と切り出した吉村知事。7月豪雨の激甚災害指定や山形新幹線新トンネル整備などへの協力に感謝し、「政権中枢の大物政治家として県の未来のためにますますお力添えをいただきたい。本当に頑張ってください」とあいさつした。 　10選を目指す遠藤候補は「選挙でこれほどの感激を味わったことはない。力強くありがたい」と来援に謝意を表した。吉村知事とはこれまで「距離があった」とした上で、県政課題の解決と県の発展には知事と自民党の協力が重要と強調し、「一緒に連携して進んでいきたい」と繰り返し訴えた。

　自民県連は知事選（来年1月9日告示、同26日投開票）に独自候補を擁立する方針を示している。森谷仙一郎幹事長は対応について「まずはこれ（衆院選）を終えてから」と述べるにとどめた。 　吉村知事は知事選での支援などに対する「恩返し」を各種選挙での行動基準としている。今回は立憲民主、国民民主の両党候補に加え、自民候補の選挙事務所訪問を明言していた。19日は、県2区の国民新人菊池大二郎候補と自民前職鈴木憲和候補の選挙事務所も回った。鈴木候補は遊説のため不在で選対の県議らが応対した。