武井壮、50代で世界進出目指す人生プラン タイ映画の出演で第一歩踏み出す
■頑張ってきたことが報われた、予想以上の10年
武井がテレビで活躍するきっかけとなったのは中居正広がMCを務めていた番組『うもれびと』(フジテレビ)。百獣の王を目指す男として出演したのが2012年5月。それから半年も経たないうちに『笑っていいとも!』へのレギュラー出演(2012年10月~14年3月)が決まった。それから、40代の10年間を獅子奮迅、疾風のごとく駆け抜けた。 現在も、テレビやラジオなどのメディア出演を中心に活躍しつつ、環境省サスティナビリティ広報大使、ワールドマスターズゲームズ関西応援大使、東京都TOKYOパラスポーツプロジェクト「TEAM BEYOND」メンバーなど多岐にわたって活動している。 「予想以上の成果が得られた10年だったと思います。デビューしたその年に『笑っていいとも!』にレギュラー出演できたことをはじめ、タレントとして出たいなと思っていた番組にほぼ全て出られたと思いますし、レギュラー番組もやらせてもらって、冠番組を持たせてもらって、自分がMCの番組もあって。コマーシャルもたくさんやらせていただきました。大河ドラマや朝ドラにも出られました。30代で頑張ってきたことが報われたし、予想以上にかなった10年間だったなと思います」。 芸能以外でも、マスターズ陸上の世界大会に出場したり、昨年7月にはゴルフのティーチングプロテストの実技試験に合格するなど、スポーツの分野でも活躍。日本フェシング協会会長(21年6月~22年11月)も経験した。 「マスターズでは個人で銅メダル、リレーで金メダルを2個獲ることができました。ゴルフもティーチングプロの資格の試験に合格することができました。芸能の活動をしながら、さらに元々、やってきたスポーツの分野でも結果が残せたのは本当に予想以上の成果。やれることは全部やったと感じています」。 本格的に世界進出する50代ではどんなプランを描いているのか? 「僕が心がけているのは1つだけ、『毎日、やるべきことをやる』。毎日体を鍛えておくとか、新しいスキルを手に入れるために練習するとか、勉強するとか、いつか役に立つんじゃないかな、と思ったことを毎日1時間ずつでもやり続ける。僕は体を使ったトレーニングを毎日1時間、技術練習を1時間、勉強を1時間、毎日3時間のルーティンをやっています。そのおかげで今がある。いつかどんなチャンスが来てもいいように鍛えておこうって思って、いまもひたすら自分を準備しています」。 実現可能な計画を立ててあきらめずに取り組むストイックさ。「日々成長」を掲げる武井らしさでもある。 「たまにネットで“この人何でテレビ出れてるの?”とか、“何が面白いの?”とか書く人いるじゃないですか。それを見るたびに思うのは、芸能界には、話が面白い、仕切りがうまい、歌がうまい、お芝居がうまい、ルックスが抜群にいいなど、いろんなものを持ってる人が集まっているけど、それだけじゃないということ。ずっと活動をし続けるというのも大事だし、僕自身がなんでテレビに出られるのか考えてみたら、いろいろ準備してきたことが生かせているからなのかなって。やることが決まってて準備するんじゃなくて、実現するかどうかもわからないことに対して準備するって、わりとできないんですよ。さぼっちゃうし、やめちゃうし、一番難しいんじゃないかな。いろいろ準備していることが伝わって、仕事をもらえてるのかなと思うんです。日本一面白いわけでも、日本一かっこいいわけでも、日本一お芝居ができるわけでもないけれど、ひたすら努力を続けるのは日本一得意だと自分では思っているんです」。 成功する秘訣は何にたいして努力を続けるか。そこに戦略も必要だと武井は言う。 「ただ好きなことを努力してるだけでは仕事はやってこない。いろんな人と交流して、いろんな人とつながって、その人たちのニーズを理解して、見極めて、自分に足りないものは何か、どんな準備をすればいいかをきちんと考えて、努力する。独りよがりで頑張っても思ったような成功は手に入らない、正しく戦略的に考えて、それに向けて自分の時間を使う。それでも報われない努力もあるかもしれない。 僕は大学時代に陸上部に誘われて、十種競技で日本チャンピオンになったけど、マイナースポーツだったがゆえに、『世界中で有名になりたい』という夢をかなえられず、道を変えることにした。十種競技で今と同じかそれ以上の知名度を手に入れていれば、芸能界に行く必要はなかった。でも若い頃の夢以上に膨らんだ道をこれからもどんどん進んでいきたいです!」 世界を自由自在に飛び回る武井の活躍に期待したい。