千葉県のインバウンド向け「便器の上に登らないで」のイラスト必要?旅先で困った世界の公衆トイレ事情
白倉さんは、外国人にトイレの使い方を説明する千葉県のポスターの監修にも携わりました。
この中で、便器に靴であがってはいけないということを説明するイラストがあります。
正直そんな人いるのか、と思った人もいるかもしれませんが、その原因の一つと考えられるのが便器の形です。例えば和式トイレは、水が吸い込まれる場所が日本では前にありますが、海外の多くでは後ろにあります。 白倉さんは、水の溜まる所を狙って用を足す人が多く、 結果、前後逆向きに座ってしまう人がいて、汚れの原因になっていると指摘しています。
また、和式トイレでは陶器の一部がデコボコになっているものがあります。これは「足場」であるため、同じイメージで洋式トイレの便座に土足で上がってしまう人がいて、 汚れや破損の原因になってしまっているということです。このためポスターで理解してもらおうと作成されました。
■外国人観光客へのアンケートで「訪れにくい観光地」1位は「トイレが薄暗く汚い」
住宅設備メーカーのTOTOが2018年、日本に来た外国人観光客に対して行った「観光地などで『訪れにくくなる』要素についてのアンケートによりますと「多言語表示が少ない」や「コミュニケーションがとりづらい」という言葉の壁に関する課題を上回って1位だったのが「トイレが薄暗く臭い」という回答でした。
アンケート結果からも外国人にとって、旅先のトイレが重要なことがわかりますが、対策をいち早く実施したのが岐阜県高山市です。 外国人など、様々な人に旅行してもらって意見を集める 「モニターツアー」をやるなどして、観光に最適な街づくりを行っています。 公衆トイレもそのひとつで、ほぼ洋式に変えたのはもちろん、利用客が多いところは1日2回、他でも1日1回清掃、1年に1回、49カ所・全246の便器が壊れていたり、汚れていないかを、業者に任せず市の職員がチェックしています。
また、観光マップにトイレの位置を示し、 いつでもトイレに行けるよう配慮しているということです。 2024年4月5日放送