大雨特別警報の鹿児島県与論町、24時間降水量が593・5ミリ…沖縄・東村も観測史上最大
暖かく湿った空気の影響で、鹿児島県奄美地方と沖縄県は9日午前、猛烈な雨に見舞われた。気象庁は同日未明、災害発生の危険が極めて高いと判断し、鹿児島県与論町に大雨特別警報を出した。同警報が11月に出されるのは、2013年の運用開始以降、初めて。
同庁によると、奄美地方と沖縄本島北部で9日午前、短時間に大雨をもたらす線状降水帯が発生した。午前8時までの24時間降水量は、与論町で593・5ミリ、沖縄県東村で433・5ミリに達し、いずれも観測史上最大となった。10日午前6時までに予想される24時間降水量は、奄美地方で300ミリ、沖縄県で200ミリ。
午前11時現在、鹿児島県与論町で、床上浸水19棟、床下浸水8棟の被害が確認されているほか、沖縄県でも北部の名護市で床上浸水5棟、床下浸水1棟の被害が出ている。
大雨になったのは、日本列島の南の海上から、東シナ海に向かって暖かく湿った空気が流れ込み、南西諸島で雨雲が発生したことが要因。南シナ海を西に進む台風22号の影響も加わった。
過去に最も遅かった大雨特別警報の発令は、19年の台風19号の影響で岩手県に出された10月13日だった。