「SHE」のように-阪神逆転Vへキーマンは石井&桐敷 DeNA戦中止はプラス 阪神元エース
「阪神(降雨中止)DeNA」(12日、甲子園球場) 突然の豪雨で試合中止となった阪神。デイリースポーツ評論家の井川慶氏は中継ぎ陣を休ませられたことが大きいとした。逆転Vへ負けられない戦いが続くが、石井大智、桐敷拓馬の両投手をキーマンに挙げた。 ◇ ◇ 逆転優勝を目指す阪神としては、残り試合が巨人や広島より少ないことに加えて、7連戦中ということもあり、この日の中止はプラスにとらえてもいいと思いますね。何より大きいのは、中継ぎ陣を休ませられたことでしょう。特にここまでの登板数が、49試合の石井投手と61試合の桐敷投手ですかね。今後の投手起用を考えても、その2人がポイントだと考えるので。 今は、一時の不調を乗り越えたというか、打線全体の状態が非常に上がっています。多少、リードを許す展開であっても、追い付き、追い越せるだけの勢いがありますよね。試合展開としては、一番は、先発投手が崩れることなくゲームを作っていくことですが、うまくいかない時に、2番手以降の投手がいかに粘れるか。負けられない戦いが続く中、勝ち試合だけでなく、ビハインドの展開でも起用される石井投手と桐敷投手の重要度が、より増してくると思います。 思い出すのは、僕が現役時代に岡田監督の下で優勝した2005年です。リリーフ陣には、ウィリアムス投手、藤川投手、久保田投手の「JFK」がいました。いわゆる、勝利の方程式という形でしたが、もう一つ、主にビハインドの展開で登板していた桟原投手、橋本投手、江草投手の「SHE」という形もありました。 この「SHE」の3人の粘りから逆転勝ちした試合もありましたし、やはり、優勝する上では勝ち試合の投手だけではダメですよね。石井投手と桐敷投手には負担がかかりますが、この時期であれば仕方のないこと。優勝争いの中で、信頼されて起用されることを意気に感じて投げてもらいたいと思います。 優勝を目指す上で、阪神とすれば、上にいる巨人と広島との直接対決では残りすべてで勝つことが求められます。最後まで、諦めることなく戦ってもらいたいですね。