【imase】楽曲制作秘話「日本語すぎない、母音を崩した歌い方を意識しています」|JJ
Q4.楽曲作りのインスピレーションはどこから生まれますか?
曲をたくさん聴くことでインスピレーションを得ることが多いです。例えば「Nagisa」は80年代のシティポップをモチーフにしているので、楽曲制作の際に80年代のシティポップをたくさん聴きました。曲を作るときに、表現したい系統やジャンルがあれば、それに近しい楽曲をたくさん聴くというのが僕のやり方です。 ――楽曲を聴いているなかで、どういう風にアイデアが思い浮かんでくるのですか? 僕が作りたいなと思っている楽曲のイメージと聴いている楽曲に共通している部分があれば、まずはそこを真似てみます。メロディーに関しても、年代の雰囲気を出すために、まずは真似してみてから、自分がやりたいように色々崩してみて。そういうことを意識していますね。 ――歌詞はどうやって考えていますか? 僕の場合は、1つ思いついたフレーズからどんどん広げていく“マジカルバナナ”的な発想をすることが多いです。連想ゲームみたいな感じですね。「Nagisa」で言うと、最初に「今では私に 見惚れちゃって」というフレーズが思い浮かんで、そこから小悪魔的な強い女性の話を描こうと思いました。どの楽曲も、1つのフレーズやテーマから広げていくことが多いです。
Q5.日本のみならず全世界から注目を集めていますが、注目され始めたことによって、楽曲作りの過程で変化はありましたか?
海外の方にも聴いていただきやすいような曲を意識しています。日本語っぽすぎない発音で、母音を固くしすぎない。「あいうえお」すぎない、みたいな(笑)。英語っぽい日本語というか。そうした方が日本語としても聴き心地が良くなったりしますね。僕の楽曲は洋楽的なサウンドが多いので、少し母音を崩す歌い方の方が雰囲気に合っているなと思います。あとは韻をたくさん踏むようにしています。 ――世界に注目され始めてから、意識的に変わっていったんですね。 そうですね。自分が2曲目にリリースした「逃避行」という楽曲から考え方が変わりました。リリース当時、その楽曲が中国の音楽チャートに入っているのを見てから、海外も意識してみたいなと思い始めました。その時からずっと母音の発音を柔らかくすることやビート感を強めにするということを意識していますね。