『わたくしどもは。』ポスタービジュアル - (C)2023 テツヤトミナフィルム

　小松菜奈と松田龍平がダブル主演を務める映画『わたくしどもは。』の公開が5月31日に決定し、本予告とポスタービジュアルが公開された。 【動画】『わたくしどもは。』本予告 　佐渡島の金山跡地を舞台に、過去の記憶がない男女が、現世と来世の狭間で再び出会い、次第に惹かれ合っていくさまを描く本作。ベネチア国際映画祭が新鋭監督を支援するプロジェクト、Biennale College Cinema 2018-2019 において、インターナショナル部門9作品のうち日本から唯一選ばれ、昨年の第36回東京国際映画祭でもコンペティション部門へ選出された。共演には、大竹しのぶ、石橋静河、田中泯、内田也哉子らが名を連ね、劇中音楽をRADWIMPSの野田洋次郎が担当する。長編2作目となる富名哲也監督がメガホンを取った。

　公開された本予告映像は、寺の舞台に並ぶ2人の男女と、2人が交わす「生まれ変わったら、今度こそ、一緒になろうね」というセリフから始まる。名前も、過去も覚えていない女（小松）が、清掃員のキイに声を掛けられ目を覚まし、彼女の家で、アカとクロと名乗る少女に「ミドリ」と名付けられる。ある日、同じように名前も過去の記憶もないという男（松田）と出会い、男から「あなたの声に聞き覚えがあるんです」と打ち明けられたミドリは、彼を「アオ」と名付け、何かに導かれるかのように時を過ごすようになる。歌舞伎界ホープの片岡千之助、ダンサー・演出家の森山開次、能楽師の辰巳満次郎といった、多分野の表現者たちによって本編で繰り広げられる神秘の世界の一端を見ることができる。

　また、併せて公開されたポスタービジュアルは、トンネルに横たわりどこか遠くを見つめているミドリとアオの2人の表情が大きく切り取られており、「何処から来て、何処へ行くのか」という言葉の通り、現世と来世の狭間で生きる2人の行方が気になる印象的な1枚となっている。（高橋理久）