牛島和彦が分析!来年のタイガースが陥る罠とドラゴンズに必要なものとは?
元横浜ベイスターズ監督で中日OBの牛島和彦さんが、11月9日放送のCBCラジオ『ドラ魂キング』に出演しました。投手として、監督として牛島さんが見た阪神タイガースの勝因、そして来季ドラゴンズに必要なものを語ります。 今振り返るからこそ面白い!超個性派解説陣によるセ・リーグ順位予想は当たっていたのか!?【動画】
投手戦は大量得点が生まれる
まず今年の日本シリーズについてこう語る牛島さん。 牛島「両軍、力があっていいシリーズになったと思います。本当に紙一重の差で阪神が勝った気がします」 阪神とオリックス、どちらかに決定的な差があったわけではなかったそうです。 シリーズ序盤、第1戦と第2戦は8対0の試合でお互い1勝というワンサイドゲームになったのはなぜでしょうか? 牛島「ピッチャーがいいと投手戦になるんですよ。それで、ちょっと崩れた方が勢いで持って行かれてしまうんですよね」 第5戦目は1イニング6得点で阪神が逆転勝ちしました。大量得点が生まれた経緯もそれと同じだそうです。 牛島「投手戦で1対0って滅多にないですよね?どっちかが崩れると、変わった途端にドンって点が入ったりする。そういうことが起きましたよね」
止められない恐怖
牛島さんは、監督、中継ぎ両方の立場を経験しています。監督は勢いづいた相手打線の流れを止めたくてピッチャーを出します。一方ピッチャーは、リリーフに出たところで打線の勢いを簡単に抑えられるわけではないので厄介だとか。 牛島「勝ってるゲームで出ていく方が、抑えは楽なんですよ。点を取られて、勢いがついた打線に出ていくのはものすごく難しいです」 シリーズ5戦目、オリックスの山﨑颯投手と宇田川投手はまさにそんな状態で登板しました。 牛島「キャッチャーが高めに構えてても、どうしても力が入ってしまって低めに引っかかって、それを打たれたとか、ちょっとしたミスがそういう展開になるんですよ」
来年の阪神は盤石?
日本一を獲得した阪神に対してはこう分析。 牛島「シーズン中もまとまってましたけど、シーズン優勝して、クライマックスシリーズを勝って、ずっと力をつけてきたと思うんですよ」 阪神が成長していく様を、甲子園で勝つたびに強くなる高校球児に例える牛島さん。このまとまりが来年も続くとなると、他球団にとって手強い相手になりそうです。 牛島「普通に考えればそう思いますよね。どうなるかわかんないのが野球です。日本一になった選手もチームでも、もっと良くしようとするでしょう。これ以上良くする方法ってあります?」 現状を継続せずに、もっと良くしようとしてチームがおかしな方向に変わることがあるそうです。選手レベルでも好成績をあげたピッチャーやバッターが、さらに成績を上げようと、いろいろチャレンジした挙句に調子を崩す例もあります。 牛島「選手ってそんなもんですよ。今年すごくいい成績を残した。来年もっといい成績を残すためにどうしようか?ばっかり考えますから。いろんなことやって振り出しに戻るとか、後でわかってくるんです」