DS『立体ピクロス』15周年。ゲームだから実現できた奥行きを加えた『ピクロス』。彫刻のように隠れたカタチを掘り出すのが楽しい【今日は何の日?】
文:ウワーマン 新境地を開いたユニークな『ピクロス』 2009年(平成21年)3月12日は、ニンテンドーDS用『立体ピクロス』が発売された日。本日でシリーズが誕生してから15周年を迎えたことになる。 【記事の画像(6枚)】を見る 『立体ピクロス』はハル研究所が開発を手掛け、任天堂から発売されたパズルゲームだ。“ピクロス”とは、数字をヒントに隠された絵を見つけ出す“ピクチャークロスワード”の略称。ゲームボーイ用『マリオのピクロス』から続く任天堂のハードではおなじみのパズルシリーズで、Nintendo Switchでもジュピターから『ピクロスS』シリーズが多数発売されているので知っている人も多いだろう。 従来の『ピクロス』は平面のイラストを完成させていくパズルだが、本作では奥行きの要素が追加。タイトル通り立体的な“隠されたカタチ”を見つけ出すのが目的となっている。視点を動かしながらパズルを解く必要があるなど、ゲームだからこそ実現できた斬新なルールに驚いた人も多かったんじゃないかな。 基本的なルールは立体になってもシンプル。通常の『ピクロス』では数字をヒントにマスを塗りつぶして絵を完成させていたが、『立体ピクロス』では逆に余分なブロックを壊して取り除き、彫刻のようにカタチを作っていくのがおもしろい。ゆえにヒントの数字は“残すブロックの数”を表していた。 丸で囲まれた数字は“残すブロックがふたつに分かれている”、四角で囲まれた数字は“残すブロックが3つ以上に分かれている”という意味があり、上記3種類の数字とにらめっこしながら残すブロックを見出していく。マーカーでブロックを塗って保護することも可能なので間違って破壊する心配がなく安心だ。 難しくなってくるのは表面だけでなく、立体物の見えない中のほうも考えなければならないところ。そんなときは“スライサー”機能を使えばブロックの断面を確認できたので便利だった。言わば通常の『ピクロス』が幾重にも重なる層状のようになっていたので、ボリューム感も満点。パズル好きのユーザーでもかなり挑戦のし甲斐があったと思う。 パズルを解くと見つけ出したカタチが多彩なシチュエーションを再現したジオラマに配置されていき、アニメーションを自由な角度から眺めて楽しむこともできた。カタチにまつわるコメントも添えられていたため、パズルで頭を使ったあとはジオラマを眺めてひと休みしていたプレイヤーもいたはずだ。 パズルの問題は全部で350種類以上。しかも新作パズルの追加配信もあったので、ニンテンドーWi-Fiコネクションに接続してダウンロードしていた人も多かったんじゃないだろうか。 さらに自作でオリジナルパズルのエディットもできた。別のニンテンドーDSさえあれば家族や友だちにワイヤレス通信でプレゼントできたのもうれしい機能。相手が『立体ピクロス』を持ってなくても大丈夫だったのがありがたかった。 また、定期的にコンテストが開催されていて、お題となるテーマにちなんだエディット作品を応募するという楽しみもあったので作品作りに燃えたユーザーもいたんじゃないかな。優秀作品はもちろん配信で遊ぶことができた。 2015年10月1日には、ニンテンドー3DSにハードを移して続編『カタチ新発見! 立体ピクロス2』が発売。“2色で塗り分ける”要素を加えてパズルの歯応えが増し、答えとなるカタチもより精巧に表現できるようになった。
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