北斎も描いた“江戸のカレンダー”企画展あす18日から開催!東京・墨田区『すみだ北斎美術館』で。年賀状の起源!?…江戸時代の暦文化紹介
世界的に有名な浮世絵師・葛飾北斎も描いた江戸時代のカレンダーに代用された作品を紹介する企画展が18日から、東京・墨田区の『すみだ北斎美術館』で開催される。 江戸時代は太陰太陽暦が使用され、月の日数は30日(大の月)か29(小の月)で、同じ月でも毎年日数が変わっていたことから、絵の中に大と小の月をしのばせたデザインの暦「絵暦」や「大小」と呼ばれるもののが大流行。企画展ではユーモアやウィットに富んだ粋な作品の数々が楽しめる。 新年へのカウントダウンを前に「江戸のカレンダー」を学ぶ機会にもなる。企画展は「読み解こう!北斎も描いた江戸のカレンダー」で、所蔵している「大小」の作品を展示しながら江戸時代に栄えた暦の文化の一側面を紹介する。「小さな作品のなかにもアイデアと技法をこらした自由で粋な、遊び心ある作品が楽しめる」と澁谷哲一館長は16日の内覧会で見どころを説明。「大小」は当時、年始に友人や得意先に配ったり交換会が行われるほど流行し、お正月の風物詩である現在の年賀状の起源の1つともいえる。 葛飾北斎も数え90歳の生涯のなかでも「宗理(そうり)」の画号を使った35歳から45歳までの寛政6年(1794年)から文化元年(1804年)までの“宗理様式の時代”に「大小」を最も多く制作。北斎やその一門が携わった「大小」を読み解く作業は、絵の中に絶妙に隠された月数などを探し出す面白さを味わうことができる。 会期は3月2日(日)まで。開館時間は9時30分~17時30分。年内は12月28日(土)までで、年始は1月3日(金)からで来場者には先着でプレゼントも用意。休館日は毎週月曜日で、月曜祝日の1月13日と日曜振休の2月24日は開館。各翌日の1月14日(火)、2月25日(火)は休館日となる。
報知新聞社