彦左衛門と用水に感謝 立梅関連5カ所で春の祭典 三重・多気
最後は餅まきに100人
三重県多気郡多気町丹生の立梅用水土地改良区(中村豊實理事長)は7日午後1時から、同町と松阪市にある立梅用水関連の5カ所で、開通の祖・西村彦左衛門(1774~1830年)と同用水に感謝し、地域活性化と豊作を祈る恒例の春の祭典を開いた。関係者約30人が参加した。 同祭典は1830(文政13)年3月10日の彦左衛門の命日以降、毎年「3月御祭」を開いて感謝し、弔っていたことに由来するとされる。当時は丹生の一角にあった「十日田」で、祭りのためのもち米を栽培し、当日は収穫したもち米で作った餅をまいたりしていたと伝わる。 この日は、彦左衛門から数えて7代目で、丹生出身の西村彦蔵さん(81)=大阪府=や、久保行央町長、同改良区役員らが参加した。用水取水口のある松阪市飯南町粥見、丹生の彦左衛門記念公園、同用水事務所前の水神、西村家代々の菩提(ぼだい)寺の西導寺などを訪れ、各所で祈念した。 締めくくりの餅まきには約100人が集まりにぎわった。餅は地元産のもち米180キロで作った。 同改良区関係者は「昨年は用水誕生から200年の節目でした。今年は201年で大祭で新たな一歩を踏み出したように思います」と話した。