[山口県]4630万円誤給付詐欺2年 阿武町民「関心薄い」 事件、ほぼ風化
阿武町が誤って振り込んだ4630万円を別口座に振り替えたとして電子計算機使用詐欺罪に問われた田口翔被告(26)。広島高裁は11日、一審の山口地裁の有罪判決を支持し、田口被告側の控訴を棄却した。発生から2年が経過し、町民からは事件が風化しつつあるとの感想や、高裁判決を受けて罪を認めて反省してほしいなどの声が聞かれた。 70代農業男性は「行政側にもミスはあったが、田口被告がやったことは悪いことなので反省してほしい」と指摘する。2022年春の事件発生当時は全国的な話題になっていたが、現在2年以上が経過し、「町内でも話題にならないし、関心は薄くなっている」と打ち明ける。 70代の農業女性は田口被告が誤入金分のほぼ全額をオンラインカジノで遊んでいたことから「ギャンブル依存の問題は根深い。社会全体で若者をどうやって支えていくかを考えていかないといけない」と訴える。裁判結果には「特にコメントすることはない」としながら「これからが大事。一社会人として頑張ってほしい」と願った。