都内の私立中の初年度納付金、平均103万円超 4割の学校が値上げ
東京都は20日、2025年度の私立中学校、高校の学費を発表した。中学の初年度納付金の平均は103万3387円で、前年度比2万4025円(2.4%)増。高校は98万7437円で、同1万5968円(1.6%)増だった。 調査対象は、休校中の学校などを除く、中学181校、高校232校。中学は77校(全体の42.5%)、高校は90校(同38.8%)が納付金を値上げした。 費目別では、中学の授業料が51万4983円(前年度比1万1209円増)、入学金が26万5296円(同2064円増)。高校の授業料は50万648円(同1万1305円増)、入学金は25万4311円(同180円増)だった。 納付金が最も高い中学は上野学園(国際コース)の211万7800円、次いで玉川学園中学部の「IB(国際バカロレア)クラス」の193万2300円。最も安いのは八王子実践の66万8千円だった。高校で最も高いのは、玉川学園高等部の「普通科IBクラス」の193万2300円。最も安いのは東洋女子の75万2千円だった。 上げ幅が最も大きいのは、中学が開智日本橋学園の20万2千円(値上げ率27.0%)で、高校は神田女学園の19万8千円(同21.9%)だった。 都の担当者は「物価や光熱費の高騰、ICT(情報通信技術)環境の整備のほか、教員の処遇改善で人件費の確保などに対応するため、額を見直す学校が多い。中高ともに微増傾向が長く続いている」と分析する。 都によると、今年度から所得制限が撤廃された私立中学生への年10万円の助成は、来年度も続けることを検討しているという。 学校別の一覧は、都のホームページの「これまでの報道発表」のページなどから閲覧できる。(松田果穂)
朝日新聞社