1歳半の男の子、世界最年少の男性画家に認定 ガーナ
ダナイ・ネスタ・クペンバ、BBCニュース ギネスワールドレコーズ(GWR)はこのほど、ガーナの1歳半の男の子を、世界最年少の男性画家に認定した。母親のシャンテル・クウクア・エガンさんは、息子の芸術的能力を誇りに思い、美術界を席巻してほしいと語った。 エース=リアム・ナナ・サム・アンクラちゃんは、1歳と152日でこの偉業を達成した。 「息子はすでに、色相を理解しています」と、エガンさんは話す。エガンさん自身も、8年間アーティストとして活動している。 エガンさんは、エース=リアムちゃんが生後わずか6カ月の時に、その才能に気が付いたという。 エース=リアムちゃんは、5カ月待った後、今月13日に正式に世界最年少の男性画家と認定された。 「メールを開いたとき、私はただ泣き崩れ、神に感謝しました」と、エガンさんはBBCに語った。 GWRは、エース=リアムちゃんがこの記録を認められるには、一般公開されるプロの展覧会に参加し、自分の作品が売れる必要があると述べた。 また、その作品はプロフェッショナルな水準で制作され、それが彼自身の手によるものであるという証拠を提示する必要があると付け加えた。 エース=リアムちゃんの作品は、昨年12月から今年1月初旬まで、ガーナの首都アクラにある科学技術博物館で展示された。 展示された10点のうち9点が売れたほか、展覧会を訪れたナナ・アクフォ=アド大統領の妻、レベッカさんから制作依頼を受けた。 今年7月で2歳になるこの天才は、これまでのキャリアを通じて15点の絵画を販売している。また、近々オークションを開催する予定だ。 しかし、エース=リアムちゃんは意図して美術界に飛び込んだのではなかった。 エガンさんによると、エース=リアムちゃんは絵の世界へとつまずいて、というより、はいはいで入っていったという。 エガンさんは当時、2023年のミス・ユニバースのために依頼された作品に取り組んでいた。 シングルマザーであるエガンさんは、エース=リアムちゃんを忙しくさせておく必要があった。 「絵の制作と子育てをどう両立したらいいのだろう?」と、考えていたという。 エガンさんはふと思いつき、床にキャンバスを広げ、その上に絵の具を置き、息子を遊ばせた。 「彼は鮮やかな色彩にとても興味をそそられていました」と、エガンさんは興奮気味に語った。 エース=リアムちゃんの最初の傑作は、その名の通り「はいはい」となった。 エース=リアムちゃんの芸術性の特徴は、鮮やかな色彩とアクリル絵の具を使ったダイナミックな抽象イメージだ。 「息子の絵には、物事を発見することに興味をそそられる様子が表されています」と、エガンさんはBBCに語った。 エガンさんはエース=リアムちゃんに、ガーナ人アーティスト、アマオコ・ボアフォさんの足跡をたどってほしいと願っている。 「ボアフォさんは芸術界において、ガーナの存在を知らしめてきました」 しかし、国際的なアーティストとなると、アメリカのジャクソン・ポロックさんやイギリスのデイミアン・ハーストさんを尊敬してほしいという。 「ポロックさんは年老いてもなお、自分の内なる子供と共にいました。彼の作品は生き生きと、のびのびとしていて、息子の作品に通じるものがあります」 エガンさんは、エース=リアムちゃんの芸術的才能を伸ばし続けるために、国際的な奨学金を得たいと考えている。 「親たちに、幼い頃から子供の才能を育てることを勧めたい」と、エガンさんは話した。 エース=リアムちゃんは今のところ、献身的な母親が作ってくれた自分のアトリエで、次の傑作を生み出す準備をしている。 (英語記事 Mother's joy as son named world's youngest male artist)
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