<でっかい夢・’21センバツ大崎>選手の横顔/8 山口剛大内野手/福浦蓮翔外野手 /長崎
◇好機にも淡々と強打 山口剛大(こうだい)内野手(1年) パワフルな打撃が持ち味。練習試合で本塁打を放って昨秋の九州大会スタメンを勝ち取り、9番打者ながら大会通算打率は5割、打点4と攻撃の中核を担った。清水央彦(あきひこ)監督も「どんな状況にも淡々と対応でき、好機に強い」と信頼を寄せる。 大会直後の昨年11月下旬、走り込み中に大腿(だいたい)骨を骨折し救急搬送された。約1カ月の入院中は焦りが募ったが、秋山章一郎主将(2年)から無料通信アプリ「LINE(ライン)」で連日励まされ、リハビリに専念。2月に全体練習に復帰した。 復帰後は椅子に座って打撃練習するなどし、徐々に感覚を取り戻した。「けがをした分、周囲の支えを実感できた」。感謝を胸に夢舞台に挑む。 ◇判断力磨き躍動誓う 福浦蓮翔(れんと)外野手(1年) 「レギュラーになるだけでなく、自分の役割をしっかり果たす選手になりたい」。身長166センチと小柄だが、甲子園ではつなぐ打撃で勝利に貢献しようと、コンパクトなスイングを意識して素振りなどに励む。 昨秋は三塁コーチを担当。県大会では、アウトのタイミングで走者に本塁突入を指示。敵失もあり間一髪で生還したが、冷や汗をかいた。「もうミスはしたくない」と紅白戦では緊張した面持ちで打球に目を光らせ、一瞬の判断に全てを懸ける。 剣道初段。武士道精神の持ち主で、試合で勝っても「対戦相手の気持ちを考え、大げさに喜ばない」。好きな言葉は「報恩謝徳」。地域の応援に報いるためにも“聖地”での躍動を誓う。 〔長崎版〕