世界平和度指数ランキング2024、日本は9位から17位にランクダウン「軍事化の影響」首位は17年連続で北欧の島国
オーストラリア・シドニーに本部を構える国際的なシンクタンク、経済平和研究所(Institute for Economics and Peace)が、17回目となる2024年度版の世界平和度指数(Global Peace Index)を発表。対象となるのは、世界人口の99.7%を占める163の国と地域。「社会の安全と治安」「継続中の国内および国際的な紛争」「軍事化」からなる3つの領域と、それらの領域内に含まれる23の指標によって、平和度を評価・スコアリング・ランク付けしている。
2024年度の日本の順位は世界17位。スコアは1.525(1に近いほど平和、5に近づくほど平和でない)で、2023年度の9位からランクダウンした。世界平和度指数の分析によると、日本はランキングが始まって以来“最も悪化した”結果に。特に「軍事化」領域のすべての指標で「平和度が低くなった」と評価された。
世界で最も平和な国は、“火と氷の島”と呼ばれる北欧アイスランド。スコアは1.112で、17年連続首位を獲得する快挙を達成した。アイスランドは独立国としては珍しい非武装の国で、自国軍を保有していない。ジェンダーギャップ指数15年連続1位の「世界で最も男女格差が少ない国」としても知られている。上位ランキングは2位アイルランド、3位オーストリア、4位ニュージーランド、5位シンガポールと続く。
反対に、世界で最も平和でない国はイエメン。スコアは3.397でワースト1位となり、スーダン、南スーダン、アフガニスタン、ウクライナと続く。イエメンがランキング最下位となったのは今回が初めてで、暴力的なデモ、政情不安、近隣諸国との関係指標の悪化により、この1年で平和度が著しく低下した。
【2024年版】世界平和度指数ランキング(1位~20位)
1位 アイスランド 2位 アイルランド 3位 オーストリア 4位 ニュージーランド 5位 シンガポール 6位 スイス 7位 ポルトガル 8位 デンマーク 9位 スロベニア 10位 マレーシア 11位 カナダ 12位 チェコ共和国 13位 フィンランド 14位 ハンガリー 15位 クロアチア 16位 ベルギー 17位 日本 18位 オランダ 19位 オーストラリア 20位 ドイツ