スヌープ・ドッグが困窮するベテランラッパーたちをプライベートで支援していると明かす
ラッパーとしてだけではなく、ビジネスマンやタレントとしても世界的人気を誇るスヌープ・ドッグ。彼は2022年の2月に、かつてドクター・ドレーやスヌープ・ドッグの初期アルバムをリリースした〈Death Row Records〉を買収しており、現在はレーベルオーナーとしても活躍している。そんな彼が先日ポッドキャスト「All The Smoke」に出演した際に、ベテランと若手アーティストのビジネスの違いを語った。 【動画】スヌープ・ドッグが主演の新映画『The Underdoggs』トレイラー スヌープ・ドッグは一時期レーベル専用のストリーミングサービスをローンチするという理由で、『The Chronic』や『Doggystyle』などのアルバムをストリーミングサービスから撤廃していたが、音楽業界は映画業界以上に稼ぐのが難しいと明かした。 「音楽業界は成り立ってない。俺はフィジカルの時代出身だ。俺らの時代にはカセットとCDで、CDが10.99ドルで売れたとしたら、レーベルには6ドルぐらい、アーティストには1ドルぐらい入ってた。だから100万枚売れたら100万ドルがアーティストに入っていた。でも今は1000再生で1ドルに満たないぐらいだと思うし、100万再生されても全然お金は入ってこない。 でも問題はそれだけじゃなくて、誰もヒット曲以外を聴かないということもある。例えば俺が誰かの3曲を1億回ぐらい聴いたとして、それは彼にとって本当に良いことなのだろうか?めちゃくちゃ再生された曲があったとしても、ライブでは誰も他の曲を知らなくて、人気曲以外ではアホみたいに突っ立ってるという状況が生まれる。アーティストとリスナーの間の繋がりが途切れてしまってるんだ。だから俺はそこの繋がりを作り直したい。特に若い子たちは今のシステムで稼げるけど、俺らのようなベテランが稼げるシステムも考えたい」 現在の音楽業界の問題をアーティスト目線で語ったスヌープ・ドッグ。自身のフットボールリーグを立ち上げ次世代のアスリートを教育するなど、普段から若い世代を支援しているが、ベテランをサポートすることも重要視しているようだ。昨年、ヒップホップ生誕50周年を記念してスカーフェイスやラキムのようなベテランに寄付が集まったことについてもコメントしている。 「公にすることではないから誰を支援したとかは言わないけど、ベテランを支援するべきなんだ。する必要があるわけじゃないけど、ベテランやパイオニアたちをリスペクトしよう。もし、好きなラッパーがいたりリスペクトするラッパーが不運な状況に陥っていたら、金銭的な支援が必要かもしれない。 プライドがあるから本人からは頼めないかもしれないが、そういうときにこっちから“いくらか支援してあげよう”って言うんだ。過去には俺と50セントで何人かのベテランを支援したし、俺と50セントはそういう人なんだ。OGで不運にあって、金銭的に困ってる人がいたら支援するようにしてるよ」