外国人生徒の定員枠2割 公立高入試、対応に地域差
全国の2024年春の公立高校入試で、外国人生徒へ特別選抜による定員枠を設ける学校が2割にとどまることが3日、共同通信の調べで分かった。文部科学省は各教育委員会に定員枠の設定を求めているが、入学後の指導体制の不安などから地域や学校によって対応に差があり、狭き門となっている。近年、外国籍の子どもは増加しており、専門家は「高校進学でつまずくと、正規雇用に苦労する傾向が強い。きめ細かい支援が必要だ」と指摘する。 各都道府県教委などによると、外国人生徒向けの定員を設けるのは、全日制と定時制の延べ計約3880校のうち25都道府県にある約750校。ただ定員については「若干名」から具体的な募集人数を示す学校までさまざまだ。石川県では24年入試で初めて枠を設ける。県教委の担当者は「日本語の習熟度に合わせ多様な形での入試が必要」と語る。 他の22府県では定員を設定している学校はゼロだった。そのうち栃木、群馬、長野、福岡の4県では定員は設けないものの面接など外国人生徒向けの特別選抜を実施。